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モータースポーツに関わる部品製作 – 人とくるまのテクノロジー展 2019

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モータースポーツを戦うマシンにとって、些細なミスでも勝敗を左右してしまう。
過去の歴史を紐解くと、たかだか5,000円ほどのパーツ破損でマシントラブルを起こし、目前で優勝やチャンピオンシップを逃した事例も数多く存在する。
それだけにマシンやその部品制作に関わるメーカーは、高品質高精度はもちろんの事、より高い信頼性が求められる。

今回訪れた人とくるまのテクノロジー展では、そんなモータースポーツにも関わる部品製造メーカーの(株)PEAKSも出展していた。
その展示品を見ながら、モータースポーツに関わる部品製作について見ていきたい。

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(株)PEAKSは静岡県御殿場市に拠点を置くメーカー。
以前、IMSA Z32の記事を配信したが、その時紹介したZ32のオーナーさんがこの会社の代表を務めている。

富士スピードウェイがお膝元なのもあってか、御殿場は昔からモータースポーツ産業が盛んな地域。
PEAKSもそんな環境で育ってきたためか、過去にも様々な車やレーシングカー向けの部品製造、供給を行ってきた実績を持っている。

そして今回の人とくるまのテクノロジー展では、日本自動車レース工業会主導で開発されているFIA-F4カテゴリのマシン向け部品を展示していた。

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展示されてた各部品は、エンジンのパワーを確実にシャフトへ伝えるハウジング、タイヤ・ホイールが装着されるアップライト部に装着するアダプター、サスペンションロッド(アーム)の動きをダンパーに伝えるブラケットの3種類。
一般にはなかなか目に触れることのない部品ばかりだが、モータースポーツを戦ううえで重要なものばかりだ。
ハウジングが壊れたらエンジンパワーをタイヤに伝える事はできないし、アダプターが壊れたらタイヤが外れてしまう。
ブラケット破損にいたってはサスペンションだって機能しなくなるわけで、これでは満足にレースを戦えない。
もちろん事故の危険も高まり、ドライバーの生命にだって関わってくる。

このような部品は、ただ金属を加工して形作ればよいというものではない。

モータースポーツでは、マシンに一般では考えられないほどの高負荷が掛かってくる。
高精度で信頼性が高く、そして軽くて強度があることなのは当たり前。
それでいて一番にはまず低コスト。
求めるライフサイクル(部品寿命)が正確であり、希望するレースが終わったあとで壊れてくれること。

これら相反する要素を高い次元でバランスさせていかなければならない。
かなりのノウハウが必要だ。

そしてモータースポーツならではな要素としては、超短納期可能であることがあげられる。
例えば予選走行後にある部品が壊れて走行不能になった。
しかしストックがない。
それなら明日の決勝までに作ってもらうしかない。
しかも前述の要素を全て削らずにだ。

これらは、無茶な注文でも臨機応変にこなせる設備と体制が大事になってくる。

そして、それをやり遂げてきたメーカーなのがPEAKSだ。
これまでに積み重ねてきた知見や実績をフルに活用し、現在では、前述のFIA-F4カテゴリのマシンへ部品供給するメーカーの一つとして名を連ねるまでになっている。
今現在でも品質不良によるトラブルはなく、レーサーが安心して攻めていけるよう、その高い技術力をいかんなく発揮しているそうだ。

この技術、車やモータースポーツの世界だけに留めておくのはとてももったいない。
日本のもの作り衰退を嘆く昨今だが、モータースポーツで鍛えられた部品なら精度と品質のバランス、寿命の考え方を根本的に見直すだけでもまだまだやれる事はあるはず。
思ったような部品供給がされておらず、頭を悩ませている経営者は検討してみてはどうだろう?

【取材 –文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

【取材協力 – 問い合わせ先】
人とくるまのテクノロジー展事務局
日本自動車レース工業会(JIMA)
(株)PEAKS

編者
REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。
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