車の下面を補強するロワアームバー。
編者個人、昔からロワアームバーの大ファンで、新車を除き、中古車を乗り換えたらなるべく装着するようにしている。
今の愛車にも、フロント側にクスコ製、リア側にタナベ製を装着しているが、その効果に大変満足している。
そこで、あらためてロワアームバーの効果について考えてみたいと思う。
私見だが、サスペンションのアッパーマウント部を結合するストラットタワーバーより、ロワアームバーを装着したほうが効果は体感しやすいと思う。
編者がサーキットを走りこんでいた時の話だ。
車はトヨタ・カローラレビン(AE111)のライトチューン仕様。
当時、ストラットタワーバーとサーキット向け車高調、ブリジストンのSタイヤとの組み合わせで走っていたが、走行中、常時ボディがグニャグニャする感触が続いていた。
ショックアブソーバーが動いておらず、ボディのしなりだけでサスペンション効果を出している感じで、タイヤの接地感もほとんど感じられなかった。
もしかしたら、車高調とSタイヤの組み合わせによるグリップ力アップの影響で、ボディ剛性が弱ってしまったのでは?
そう考えボディ補強を検討したのだが、いかんせんお金がかけられない。
またナンバー付きのままにしたいので、レース車両に使われるようなロールケージは付けたくない。
そこで物は試しと、前から関心のあったロワアームバーを装着してみた。
まず感じたのが乗り心地の向上。
もちろんセッティングは変えていない。
ただロワアームバーを装着しただけなのに。、乗り味が大きく変化した。
ボディがしっかりした箱に包まれたような感じで、ショックアブソーバーの動きがよくわかる。
タイヤの接地感も感じとれ、とても乗りやすく運転しやすくなった。
ただタイムアタックではソフト過ぎる感じがしたので、車高調の減衰を高めに変更。
そこからさらに攻めていけるようになり、さらにタイムアップする事ができた。
これらは、車高調を支えるボディがしっかり補強された事により、車高調本来の発揮し始めたからに他ならない。
ボディ補強の重要性を強く思い知らされた。
とはいえ、もちろんデメリットもある。
思いつくかぎり書いてみた。
・ちょっとした衝突でもボディ全体が歪んでしまう可能性がある。
・一部だけを強化すると別の箇所に衝撃の圧力が集中するため、思いもよらぬところに歪み、シワ、亀裂が発生する可能性がある。
・ボディを潰れやすくする事で乗員の衝突安全性を高めているのに、補強する事でその恩恵が受けられなくなる可能性がある。
・ぶつかった後の修理代金が高くなるし、修理しても真っすぐ走らなくなる可能性もある。
・ぶつかった後の廃車リスクが高まる。
全てはぶつかった時の話なので、普通に走っているぶんにはデメリットを感じる事はまずない。
日々の点検、整備を怠らず、デメリットをよく理解して走れば問題ないだろう。
【取材 – 文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)