無人調査ロボットに取り組むカーボンスペシャリスト – 蕨山Carbon
人の力ではありえない映像撮影や災害地域の調査、配送など、今や様々なビジネスで活用が模索される産業用ドローン。
各メーカー、多種多様な製品が送り出されているが、そんな中、愛知の蕨山Carbonより、ラジコンカーをベースに開発した無人調査ロボットが発表された。
陸上、空の違いはあれど、ドローンもラジコンカーも目指す方向性は同じで興味が尽きない。
同社の編み出した回答を見てみよう。
元々細やかなカーボン部品製造が得意な同社。
動力を持った製品開発は今回初となる。
人が立ち入れない場所での調査を目的としており、各部にはあらゆる事象に対処できる工夫が施されている。
車輛先端にはロボットアームとLEDライト、そして暗視撮影も可能なカメラユニットを搭載。
中央には全方向スピーカーと集音マイク。
サイドには温度センサーと小型ウインチ、そしてサーモカメラ。
さらに後部はミニヘリポートのようになっており、そこには小型ドローンを配置。
陸上で進めなくなったら、そこから小型ドローンへバトンタッチする運用も可能となってくる。
車体はSUVのようなレイアウトで、シャシーは蕨山Carbonが専用設計したカーボンフレームなどで構成。
さらに災害地域への進入も想定して耐熱性を強化。
ドローンとの渾身を防止するため、電磁波を遮断するCFRP製プレートとBOXまで設けている。
サスペンションは悪路を走れるよう、ストロークはたっぷり取られており、そこへ大径ホイールとマッドタイヤを装着。
全体的に低重心かつ軽量高剛性に仕上げられているため、車体そのものの運動性能も高いように感じられた。
まだ検討段階(2022年11月現在)で、実運用には至っていないが、行政機関にプレゼンしたところ高い評価を得たという。
そうなると今度は、運用デモなり一般テスターによるトライアルをお願いしたいところ。
より突っ込んだプロモーション展開を待ちたい。