エンジン内部で圧縮された混合気に着火させ爆発、前へ進むエネルギーを得るために重要となってくる点火系。混合気全てを爆発させてエネルギーに変えられれば理想的だが、車によっては混合気全てを着火させる事ができず、本来のパワー/トルクが出せぬまま、大量の未燃焼ガスを放出しているケースがあると聞く。
純正点火系システムの劣化、あえて安全マージンを取った事による結果、ブーストアップチューニングの甘さなど理由は色々と考えられるが、隠れた性能を知らぬまま愛車を走らせているのはなんとももったいない。なにより、パワーがないからとさらにアクセルを踏む事で燃費の悪化も招きかねない。
こうした事から、エンジンチューンの一つとして点火プラグやイグニッションコイル等も様々なアフターパーツが開発、販売されてきたが、ここで、最近シェアを伸ばしつつあるイグニッションプロジェクツ(Ignition Projects)社の点火システムをチェックしてみる。
イグニッションプロジェクツの本社はアメリカ。公式WEBサイトによると、2011年より現地モータースポーツへ参加する各レースチームそれぞれの要望に合わせて最適化した点火システムの提供を始め、その経験を元に、市販車用の点火システムの開発、販売も行ってきたのだそうだ。
日本に入ってきたのが2013年。以降、着実にシェアを伸ばし、今ではD1GPトップチームや、最速タイムを刻む大手チューニングショップでもデモカーに採用されるまでになっている。
イグニッションプロジェクツ社の点火システム。詳細な仕様は公式WEBサイトを見て頂くとして、このシステムの注目すべき点を以下にまとめてみた。
・車種別に最適化された点火システムの製品化。
・車種別に最適な火花を長く安定して放出し続ける。
・設定にない車種、チューニングエンジンでも、汎用品を組み合わせる事で対応(※要確認)
・同時点火、ダイレクト点火など、幅広いニーズに対応。
・ボルトオン、カプラーインでの装着。
・低コストで導入できる。
一般的に、点火プラグが放つ火花が強いと良いとされるが、目的は圧縮された混合気を無駄なく爆発させる事。もちろん火花が強いに越した事はないが、混合気全てが爆発しきらない内に点火を終えてしまっては、強い火花も宝の持ち腐れとなってしまう。
多種多様な車、点火システムがある以上、単純にイグニッションコイルや点火プラグ単体だけの交換では効果は薄い。コードの材質や配置、プラグやコイルへの熱対策や伝導率、アース、イグナイターなど、最適な点火を得るために考慮すべき点はたくさんある。
車種別、チューニング仕様に合わせて最適化された点火システムが良いのは言うまでもないだろう。
また、車種別のカスタマイズ製品は高コストな印象だが、競合他社と比べて低コストなのもありがたい。それでいて高性能でカスタマイズ性も高く、取り付けも容易とあってか、現在も取扱店舗をどんどん増やしてきているようだ。
今回、取材させて頂いたチューニングショップ「Revolfe S.A.(レヴォルフェエスアー)」でも、徐々に装着するオーナーさんを増やしつつあり、問い合わせもいくつか頂いてるそうだ。イグニッションプロジェクツ社と密接に連携しながら、お客様の愛車やニーズ、チューニング仕様に合わせた最高の点火システムを提供しようと、日夜奮闘されている。
興味を持たれた方は、ぜひ問い合わせてみてほしい。
いずれ体感できる機会が訪れたら、あらためてレポートを書いてみたいと思う。
【取材 – 文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
Revolfe S.A.(レヴォルフェエスアー)
【問い合わせ】
イグニッションプロジェクツ