FUJITSUBOブース – 東京オートサロン2023ピックアップ
東京オートサロン2023より気になるブースを取り上げてみる。
今回はエキゾースト・マフラーメーカー「FUJITSUBO」。
車向けだけでなく、アウトドア向けに一風変わったキャンプギアブランド「Smith SUSono」を展示してきた。
まるで、巨大なテールパイプに切断した消音器に見えるそれらは炭火台に寸胴鍋など。
さらにフライパンや火鉢までも置いてある。
これらはマフラーそのものを切った貼ったしたわけではなく、最初から専用に設計されたもの。
実績もあるようで、昨年のS耐24時間耐久レースでは、この鍋で調理した料理が振る舞われたそうだ。
よくよく考えてみると、素材はどちらもステンレスやチタン、スチールだったり、熱管理や溶接、加工、軽量化も通じるところがある。
エキマニ・マフラー開発とは意外と接点が多そうだ。
自社技術を異業種の製品開発に上手く応用してきた感じだが、キャンプギアは競合他社が多い事でも知られている。
その中で、果たしてどこまで存在感を出してくるか注目したい。
さて、メインのエキゾースト・マフラー製品だが、シュノーケルのようなマフラーアタッチメント「EGR(Exhaust GAS Releser)」が興味深い。
これは豪雪地帯でよくある、マフラー出口を雪が塞いだ状態でエンジンをかけたら排気ガスが車内に充満、一酸化炭素中毒を引き起こすリスクを回避するためのもので、マフラー出口に装着する事で、排気ガスを雪のない上方から排出するよう工夫されている。
FUJITSUBOイメージでは珍しい日常生活向けな製品だが、先の「Smith SUSono」ともども新たな展開を模索しているようだ。
そして、従来からのスポーツチューニング向けな製品展開だが、既存製品に加えデモカーとして、話題の日産フェアレディZ(RZ34)にホンダ・シビックType R(FL5)、GRカローラを展示してきた。
日産フェアレディZとシビックType RにはVVV、GRカローラにはA-Rを装着。
どれも開発中のコンセプトモデルだが、フェアレディZ向けVVVマフラーには、音量だけでなく音質を数パターン切替するという新しい試みがなされている。
この他、GR86とGRヤリス用のトータルエグゾーストシステムEPU(EXH PERFORMANCE UNIT)の開発も進めているようで、2023年もさらに力を入れてくるようだ。
愛車のパフォーマンスを高めたい、気持ちのよいマフラーサウンドを楽しみたいオーナーさんは、続報を待っていたほうがいいかもしれない。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
藤壺技研工業株式会社
東京オートサロン(事務局)