EV開発の調査、分析、試験をワンストップで行うクリアライズ
電気自動車や様々な電子部品が介入する昨今の自動車開発。
それにより、従来のガソリン車開発にはなかったバッテリーやモーター、電子機器等が実用に耐えうるかの試験、調査、分析、計測も行われるようになっている。
そうした過程をノウハウ豊富な技術チームで一手に引き受けようというのが、今回紹介する株式会社クリアライズだ。
創業が2020年3月と一見若い会社のように思えるクリアライズだが、その背景は、1971年の日協産業株式会社での水質分析、大気測定業務まで遡る。
その後、1974年に株式会社日立製作所日立工場検査部からの分析・機械試験を受けて分析センターを発足。
以降、日立グループ内から表面分析、形態観察、構造解析分析や摩耗研究の技術移管を受けつつ、1996年に日立協和エンジニアリング株式会社となり日立グループ入り。
2013年に他のグループ4社との合併で株式会社日立パワーソリューションズとなる等、時代に合わせて事業や会社形態を進化させてきた。
そして2020年。
日立パワーソリューションズからの会社分割により、それまでの分析・試験受託サービスを承継する事で誕生したのが、株式会社クリアライズとなる。
長年、様々な製品や素材の試験、調査、分析、計測といった技術や実績を積んできただけあってか、人材やインフラ規模もかなりのもの。
これまでに、自動車をはじめとした製造業やエネルギー開発、医療や暮らし、環境に関わる分析・試験受託サービスを展開している。
そのサービス事業の内訳は、物性評価、化学分析、構造分析、腐食試験、機械試験、非破壊測定、環境・食品分析の7つ。
自動車開発においては、主に以下のような項目があげられる。
・電子機器に対してのガス腐食試験
・モーターの磁気特性評価試験
・燃料電池用実寸大セパレータへの電気化学試験
・リチウムイオン電池の特性評価
・自動車部材からの発生ガス分析によるトラブル原因究明
・内部構造の確認や欠陥を評価する非破壊試験
それぞれ専門のスペシャリストチームが対応に当たるが、クリアライズでは、事前調査や分析後の結果を踏まえた代替案のコンサルティングまでワンストップで行ってくれる。
また実際に試験の様子を見たいというお客様のために、Microsoft TeamsやZOOMを使ってのリモート打合せや試験の立ち合いサービスまで用意されている。
コロナ過でリモートワークが増える昨今だが、これなら現場へ移動せずともリアルタイムでチェックできるし、何かあればその場で指示出しや相談が可能。
遠隔地からでも利用しやすいよう配慮されている。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
株式会社クリアライズ