合皮上に浮かび上がるインジケータとスイッチ
人とくるまのテクノロジー展2021取材記事。
今回は、ダイキョーニシカワ株式会社が開発中の次世代操作パネルについて紹介する。
※本記事中の情報、画像の商用利用、無断転載を禁じます。
これは、合成表皮の裏側に警告灯等の表示インジケータや各種スイッチ類を配し、それらを透過させて表示や操作が出来るようにした製品。
これまでは、表皮の一部をカットしてそこに表示やスイッチ類のパネルを設けていたが、この次世代操作パネルの技術を使えばその必要が無い。
インテリアのデザイン自由度が高くなるだけでなく、インジケータやスイッチ類の配置でも自由度が高まるというメリットが生まれてくる。
その仕組みだが、消灯時は合皮上に何も表示されておらず、手をかざす事でセンサーが反応し、各種インジケーター類が浮かび上がるように表示される。
表示にはLEDが使われているが、スイッチに関してはメカスイッチ式と静電容量スイッチ式を採用した2パターンを用意。
合皮上のスイッチが透過表示されている位置を操作するが、メカスイッチは軽く押し込むように、静電容量スイッチはスマホやタブレットを操作するのと同じ感覚で操作出来るようになっている。
※こちらの動画でその動作状況が確認できる。
また、採用されている合成表皮は専用開発したもので、それに合わさるフォーム材による柔らかい高触感を実現。
表示やスイッチ制御を行う電子基板もダイキョーニシカワで独自開発したものが使われているため、合成表皮との親和性も高そうだ。
一見したところスイッチの操作性が気になるところだが、今現在では、特に違和感なく操作できるレベルにあるという。
また手袋をしての操作も薄手のものなら問題なく、厚手のものでも、メカスイッチ式又は感圧型のタッチスイッチなら対応可能。
万が一合皮に傷をつけてしまった場合も、傷の度合いで表示に影響はあるものの、操作自体に影響が出ないようになっている。
経年劣化についても同様で、現在の自動車メーカーの要求仕様を満たしているとの事で問題はないようだ。
SF映画に登場しそうな、この次世代操作パネル。
量産車へ採用の暁には、これまでにない新感覚のインテリア空間を体験する事になるかもしれない。
【文】
編者(REVOLT-IS)
【オンライン取材協力 – 写真協力 – お問合せ】
ダイキョーニシカワ株式会社