世界基準の国産レーシングカーを作る
人とくるまのテクノロジー展2021取材記事
今回は、JMIA(日本自動車レース工業会)について紹介していく。
JMIAは2008年に発足したNPO法人で、「自動車レースは自動車開発技術の戦いである」ことを原点に「技術とレース産業を育成することによって、国内自動車レースの発展振興を図る」ことを理念に活動している。
いずれ世界に誇れるものを作り出したいという理念の元、現在は世界基準の国産レーシングカー開発やその製造支援を目標に活動を続けている。
これまでにフォーミュラ20、JAF-F4、FIA-F4、Formula Regionalそれぞれの規格に準じた車体と、SUPER-GT(GT300クラス)のマザーシャシーの開発で実績を積んでいる。
前述のフォーミュラカーでは多くのシェアを築いていたり、SUPER-GTでは、JMIA会員企業が連携して開発、製造、供給を続けているという。
今後も会員企業同士で協力、連携しつつ、さらなる開発で技術を蓄積、発展させていきながら、いずれスーパーフォーミュラ車両の開発を視野に取り組んでいくとの事。
そういえば今から25年以上前、株式会社 童夢(DOME)では、国内企業の力を結集して純国産F1マシンを世界に送り出すプロジェクトを進めていた。
古参のモータースポーツファンなら、その時の事をよく覚えている事だろう。
残念ながら夢半ばでプロジェクトは終了となったが、今日のJMIAの取り組みで、その夢も再燃しそうに思えてくる。
それこそ、日本の自動車レース文化のさらなる盛り上がりに繋がるのではないだろうか?
ここで、会長の鮒子田 寛氏のコメントを紹介する。
JMIA(日本自動車レース工業会)は、日本の自動車レース関連企業約50社が参画し活動しているNPO法人です。
自動車レース産業には企画、デザイン、設計、試作、評価などの開発技術や加工、部品、電機電子、材料、ソフトウェアなどの要素・基礎技術が必要とされますが、日本のレース産業界には、これらの優秀な技術力・製品を持つ企業が多く存在します。
しかしながらその多くは中小企業であり、持てる力が十分に活用されていないのが現状です。
そのポテンシャルをフルに発揮するには、これらの企業とカスタマー・ユーザーが密接に連携する必要があります。
ぜひとも多くの皆様にレース産業界の誇る技術や製品をご覧頂き、今後ともJMIAの活動にご注目頂けたらと思います。
【文】
編者(REVOLT-IS)
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JMIA 日本自動車レース工業会
【写真協力】
株式会社 童夢