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ヘッドライトを道路や交通状況に合わせて効果的に制御

20210608_市光工業_HDライティング_ヴァレオ
(C) ICHIKOH / Valeo
商用利用、無断転載を禁じます。

人とくるまのテクノロジー展2021の取材記事。
今回は市光工業株式会社の「HDライティング」を紹介する。
※本記事中の情報、画像の商用利用、無断転載を禁じます。

「HDライティング」とは、ロービームやハイビーム領域、道路状況に合わせて光の量や形状、照らす方向をなどを細かく制御するシステム。
夜間の安全運転サポートや、眩しさからくる歩行者の視界の妨げを軽減する効果が期待されるものとなっている。
こちらから作動中の動画をご覧頂ける。

20210608_市光工業_HDライティング_ヴァレオ_03
(C) ICHIKOH / Valeo
商用利用、無断転載を禁じます。

まずロービーム領域では、光線内にレーンガイドやナビゲーション情報となる線や記号を映し出して、路面に照射する。
さらに横断する歩行者を早めに察知し、その足元を強調するように照らしてその存在をアピールしてくれる。

ハイビーム領域では、対向車や先行車が眩しくないよう、その時々の状況に合わせて必要最低限な遮光を行いつつ、ハイビームで必要な光量を維持。
標識からの反射によるドライバーが感じる眩しさや、ハイビームが当たった歩行者が感じる眩しさも軽減するという

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(C) ICHIKOH / Valeo
商用利用、無断転載を禁じます。

これら機能の鍵となるのは二つ。
まず、数千ピクセルに分割されたヘッドライト。
それらをひとつひとつ個別に制御する事で、柔軟な照射制御が可能となっている。
もう一つが、搭載されるフロントカメラ。
そこから対抗車、先行車、そのほか歩行者や道路標識といった対象物の各位置情報を収集するようになっている。
そして収集した位置情報を元に最適な光量、照射範囲、遮光バランスを割り出し、ADB:Adaptive Driving Beam(配光可変ヘッドランプ)状態で自動的に制御される。

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(C) ICHIKOH / Valeo
商用利用、無断転載を禁じます。

では実際の効果のほどはどうなのか?
既に市光工業では、独自にテストが行われている。
被験者10名に対して「HDライティング」の搭載、非搭載車で夜間走行を実施。
それぞれ運転者にかかるストレスレベルを測定したところ、「HDライティング」搭載車を運転したドライバーからは、36%低減したという結果が得られている。
大なり小なり、夜間運転で感じるストレスは誰もが感じているはず。
それが約三分の一も減少するとは、その効果のほどは大きいと言える。

夜間の安全運転を促進する意味でも、早期の実用化に期待したいところだ。

【文】
編者(REVOLT-IS

【オンライン取材協力 – 写真協力 – お問合せ】
市光工業株式会社
株式会社ヴァレオジャパン
人とくるまのテクノロジー展事務局