フジツボマフラーが長年支持されてきた理由とは?
マフラー、エキマニといった排気系の老舗メーカー藤壺技研工業株式会社(FUJITSUBO)。
これまで多くの変化と激動に晒されてきた車社会だが、その中でもFUJITSUBOの製品は、多くのチューニングカーファンに親しまれ続けている。
それだけ支持される理由はなんなのか?
オンライン開催となった国際オートアフターマーケットEXPO2021にて、その秘密を探ってみた。
創業は、第二次世界対戦直前の1931年に遡る。
当時は福岡のバイクメーカーとしてスタート。
戦後の混乱期には2輪の車体やエンジン開発を手掛けており、様々な苦難の中、ひたむきに技術を磨き続けてきた。
そうして紆余曲折を経て、横浜にレース専門のチューニングショップを開業。
そこを基点に、現在の株式会社へと発展していった。
当初はレース用部品の開発を行っていたものの、市場ニーズや時代の変化に合わせて排気系部品に一本化。
以降、時代に合わせて様々な製品を開発し続けてきた。
- ”音質に妥協しない”
- ”車種ごとに合わせた細やかな機械加工”
- ”人の手による確かな組み立てや溶接”
- ”しっかりした検査と出荷作業”
FUJITSUBOではこうした拘りの元、開発から生産、出荷に至るまでワンストップで製品を送り出している。
製品ラインナップは約27種類(※オプションメニュー、グッズ類は含めず、※2021年3月現在)
車の仕様や、チューニングレベルに合わせたモデルだったりと豊富な設定がある
もちろん全て車検対応で、多くの製品には3年、60,000kmという驚きのメーカー保証まで付いてくる。
また厳しい音量規制にもいち早く対応できるようにと、構内には加速騒音や近接騒音が計測できる専用のテストコースが存在する。
このような設備を持つメーカーは日本でも数少ないが、これによる恩恵は大きいだろう。
開発中のプロトタイプや量産モデルをその場でテスト出来れば、そこで得たデータを即座にフィードバックする事ができるからだ。
その結果、開発スピードを上げる事ができるため、いち早くお客様へお届けする事が可能となってくる。
モータースポーツへの関わりも見ていこう。
FUJITSUBOでは、耐久レースやラリー競技などへ積極的に携わっており、ここからフィードバックされたノウハウが、製品開発にも存分に生かされている。
技術の向上には、厳しい環境で鍛える事が一番という事なのだろう。
常に高性能、高品質な製品が生み出されるのも納得と言える。
お客様にとっても、自分が使うマフラーのメーカーが戦っているのが見れると、誇らしく思うに違いない。
数年前から始められたBeSpoke(ビスポーク)と呼ばれるサービスも紹介する。
これはオーダーメイド(ワンオフ)でマフラーを制作するもので、お客様の要望により保安基準適合品、競技用、マテリアル、サイレンサー、レイアウト、デザインなど好みに合わせながら、世界に一つだけのオリジナルマフラーを制作してくれる。
他にも純正・スポーツマフラー問わず破損個所の修理を請け負うメニューもあったりで、パーツ不足に悩むオーナーさんには嬉しい内容となっている。
もちろんメーカー保証も付いてくる。
FUJITSUBOの職人からのアドバイスも付いてくるので、機能性についても心配はない。
ちなみに車種は問わないものの、ナンバー付き車両でも車検に通らない車はお断りされてるとの事。
あと今現在、あまりの人気ぶりに作業が追い付かず、オーダーを一時停止しているという。
一刻も早い再開を願いたい。
一連の取り組みやサービスを見て感じた事がある。
- ”出来るだけ多くのお客様の要望に沿いたい。”
- ”お客様に諦めと妥協を選ばせたくはない。”
- ”安心して末永く使ってもらいたい。”
という強い思いからくる企業姿勢だ。
これこそFUJITSUBOが長年支持されてきた理由なのだろう。
まさにお客様ファースト。
例えばSNSで検索してみると、日本国内だけでなく海外からも多くの喜びの声が見られる。
今後、さらに激動の時代を迎えるであろう車社会だが、FUJITSUBOではこれまでと変わらず、車を楽しみたいファンのための製品を送り出してくるに違いない。
【取材 – 文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)
【写真・取材協力 – 問い合わせ先】
藤壺技研工業株式会社(FUJITSUBO)