スバルスペシャリストによる製品とデモカー – 近藤エンジニアリング
スーパーオートバックスサンシャイン神戸で開催されたスバルフェア。
数多くの出展社が軒を連ねる中、ちょっと気になったのが今回紹介する近藤エンジニアリング。
あのJUNオートメカニックで、長年ピット長を務めた近藤秀一氏が設立したショップだ。
氏はJUN時代、ボンネビルZ32などOPTION誌やV-OPTを賑わせた数多くの有名デモカーを手掛けた実績を持ち、その時の経験を活かし、スバル車をメインとしたチューニングやアフターパーツ開発に積極的に取り組まれている。
そこで、今回のスバルフェアで展示されていた自慢の製品やデモカーを紹介しながら、近藤エンジニアリング の実力の一端を感じてみたいと思う。
まずは近藤エンジニアリングの製品ブランド「匠プロジェクト」から”【極】セミオーダーフルチタンマフラー”。
美しい焼き色が目につくが、こちらは高品質のチタン鋼材を採用しており、軽さと排気効率の向上、そして溶接に至るまで職人が拘りぬいた一品となっている。
その拘りは、振動によるステーのクラック対策からも見て取れる。
またメインパイプからサイレンサー部までフルストレート構造になっており、パワーやブースト圧の変化も気になるところ。
写真の通りECV、アクティブサイレンサーの装着もオプションで対応可能で、それに合わせたフランジとアダプター加工を行い、専用のテールエンドも制作してくれるという。
これにより、既製品に多いビビリ音も抑えられるそうだ。
アルコン製キャリパーと一緒に展示されてたのは、”匠2ピースブレーキローター”。
ベルハウジング部とインナーベンチレート構造のディスクローターという2ピースで構成されたこのブレーキローター。
ローターの熱倒れや歪みによるジャダーを防止するため冷却効率を上げるべく、インナーベンチレート形状に回転方向を持たせ、排気エアーの流れの抵抗を減らすよう工夫されている。
ローター、ベルハウジングとも安心の国内生産で、さらにアルマイト処理を施したジュラルミン製ベルハウジングを採用する事でバネ下重量の低減にも貢献している。
これを装着する事で、足回りのセッティングもより攻めていけそうだ。
個人的に一番気になったのがこちらの”リンクル【結晶塗装】オルタネーター”。
昨今流行っているエンジンルームのドレスアップにも良さそうな本製品。
その特徴として”磁力の抵抗が少ない”、”瞬発力が高くバッテリー充電が早い”、”安定した電力供給とエンジン高負荷時での安定した電圧発生”がある。
チューニングカーは言うに及ばず、ひと昔前と比較して昨今の車には数多くの電装品が備わっており、バッテリーやオルタネーターにかかる負荷は増える一方だ。
走行中の電力、電圧ダウンはエアコンやオーディオの性能にも影響を与えるし、エンジン自体でも重大なトラブルに発展しかねない。
こちらは車の仕様や状態に合わせ、3モデルのラインナップがある。
愛車に適切な製品を選びたいところだ。
ここからはデモカー展示されていたGDBインプレッサ2台の紹介だ。
どちらもオーナーカーで現在委託販売を行っている
興味を持った方はぜひ問い合わせてみてほしい。
まずは、廃盤の貴重なARC製上置きインタークーラーとイングス製エアロが目立つこちらインプレッサWRX。
エンジンは2リッターでパワーは360馬力ほど。
もちろんオーバーホール済みだ。
そして吸排気や冷却系に燃料系、ボディ、足回りや駆動系、インテリアに至るまで入念に手が入れられており、ナローボディのままより高い性能を発揮できるようバランスの取れた仕上がりとなっている。
ストリートからサーキットまで、リスクなく安心して踏んでいける仕様のようだ。
価格を見てびっくりしたが、この仕様であの値段はかなりお買い得に思える。
こちらのインプレッサWRXは、かなりハイチューンのサーキットアタック車。
REVアタックなどでお見掛けした方も多いだろう。
最速を目指し、先のインプレッサWRX以上に各部の拘り具合が半端ない仕様となっている。
エンジンは2.2リッターで500馬力オーバー。
岡山国際サーキットでGTドライバー阪口良平さんによるタイムアタックも行われており、その時のタイムは1分40秒5。
ただこの時の状態が車高調が抜けていたり、タイヤも中古でセットアップが満足にできなかったらしく、しっかり調整してくれば1分38秒は固いとの事。
先のインプレッサWRXにも言える事だが、近藤エンジニアリングの手掛ける車はハイパワーでも壊れる危うさは感じられず、どこまでも安定して走ってくれそうな安心感が強い。
それもそのはずで、このタイムアタック車など7年間ノントラブルという高い耐久性を発揮している。
どれだけパワーがあり速くとも、簡単に壊れるようなシビアな車ではストレスが溜まり安心して楽しむ事ができない。
なによりオーナーの財布事情も寂しくなる一方だ。
車を長く安心して楽しむにはどうあるべきかを、よく理解されたチューニングと言えるだろう。
尚、こちらのインプレッサWRXは思い入れのある車両らしく、高値で売るというより大切に乗ってもらえそうな方を優先して商談したいという要望を持たれている。
4月までに商談が決まらなければ、車高調をオーバーホールついでにストリート用に仕様変更を行い、数名の方に実際に試乗してもらう事も検討されているようだ。
中古車市場で出回っている状態も整備状況も曖昧でいつ壊れるかわからない車を買うより、近藤エンジニアリングでしっかり点検、整備された車を買うほうが提示額で見てもかなりお買い得に感じられる。
このような車を欲していた方は、売れないうちにすぐにコンタクトを取る事をお勧めする。
【リモート取材 – 文 】
編者(REVOLT-IS)
【写真 – 取材協力 – 問い合わせ先】
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