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スチールホイールの進化を目指して – トピー工業

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東京モーターショー2019の取材記事。
廉価版グレードの車、商用車、冬用タイヤ向けなどで装着される事の多い鉄チン、スチールホイールだが、国内スチールホイール開発、生産のトップメーカーであるトピー工業のブースで見せてもらった数々の展示品は、へたなアルミホイールよりも優れているのでは?と思わせてくれた。
カラーホイールに軽量ホイール、その他アルミホイールでは立体的な造形美に空力まで考え抜かれた見事な展示品が並べられており、そのどれもが興味深いものばかり。
一つずつ紹介していこう。

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こちらは新発想の軽量化技術を盛り込んだスチールホイール。
なんと現行品比較で約20%ほどの軽量化がなされている。
従来の製法で厚みを減らすと剛性が著しく低下するので、コンピュータ解析でデザインの検討と剛性が必要な箇所、不要な箇所を割り出し、そこから無駄を徹底的に削ぎながらダイエットしていくことで、必要な剛性を確保できたという。

ターゲットはEV車両。
昨今の新型車同様、効率と軽量は最優先課題なのだが、他メーカーはアルミホイールや別素材(マグネシウムなど)で課題達成を目指している中、トピー工業はスチールホイールでそれを目指している点が面白い。
もしアルミホイール以上の軽さと剛性が実現できたとなったら、コスト面で大変有利になるだろう。

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冒頭の写真でも紹介したこのカラフルなホイール群。
こちらもスチールホイールであり、自社の塗装技術で着色されている。
スチールホイールと言えばシルバーや黒っぽいホイールがほとんどで、地味でお洒落とは程遠いイメージを持たれがち。
だが、これら展示品のようなカラーバリエーションが実現できたなら無視はできないだろう。

先の軽量スチールホイールと組み合わせたら、市場のアルミホイールと意外といい勝負になるかもしれない。
あとは色やカラーパターンの選択肢の数、アルミホイールに対してどれだけ価格が落とせるかにかかってきそうだ。

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ここからはアルミホイールの紹介となる。
トピー工業では、昔から築き上げてきたスチールホイール開発を生かしたアルミホイールの開発も積極的に行っている。
このホイールは空力効果を狙った風車のようなスポーク形状でデザインされており、回転して発生した渦を上手くコントロールする事で空気抵抗を低減。
車サイドの気流を後方へ綺麗に流す効果を高め、ブレーキ冷却のエアも効率よく取り入れる工夫が盛り込まれている。

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こちらは複雑なスポーク形状が施されたアルミホイール。
ご覧の通りスポークの中を別のスポークが貫通するようなデザインで、他にはない独特の個性と輝きを誇っている。
実はこれ、全て削り出しで制作されたもの。
独自開発の切削技術「アンダーカット + 立体交差造形」を用いる事で、今までの技術では実現困難だったデザインのホイールも開発可能になったという。
もちろん剛性もしっかり確保されている。

昨今、ホイールデザインの盗用が大きな問題になっているが、このデザインはそう簡単に真似できないだろう。
仮に真似できたとしてもそれは見た目だけで、安全性を大きく損なうホイールになるに違いない。

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さて、先に紹介したようにアルミホイール開発でも高い技術を誇るトピー工業
これなら、アルミホイール中心の製品開発にシフトしても良さそうに思えてくる。
だがトピーと言えば昔からスチールホイールに拘ってきた歴史があり、今ではスチールホイール=トピーというイメージが定着してるほど。

それならスチールホイールにもっと拘ってやろう!

そんな思いから他社ではやらないような困難な課題を自らに課し、あらゆる可能性を探りながらホイールのさらなる進化、ブレイクスルーを目指して日夜、技術的挑戦を続けているという。

今や世界に置いていかれつつある日本の物作り技術。
そんな中でのトピー工業のこうした姿勢からは、古き良き日本の職人魂が感じられた。

【取材協力 – 問い合わせ先】
トピー工業株式会社
東京モーターショー事務局

編者
REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。
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