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改造車=車検NGは過去の話か?-TICの存在

2019_TIC_車検合格_箱スカ_S15_シルビア

改造車と聞けば一般的に違法な車、車検に通らないイメージが強いが、公認車検を通せば問題はない。
以前は手続きの難しさから敬遠されていたが、今回紹介するTICなどの機関の尽力により、近年は公認車検取得も身近になりつつあるようだ。
またいくつかのチューニング・カスタムパーツも、TICで所定の手続き、試験行い問題がなければ、次回以降は車検がクリアになるケースも出始めている。

果たしてTICとは?
公認車検は本当に身近になったのか?

2019_TIC_車検合格_RX-7_エアポンプレス_触媒 2019_TIC_車検合格_L28_スポーツキャタライザー 2019_TIC_車検合格_ソレックス_キャブレター

そのTICとは、一般社団法人TIC 自動車試験検査協会の事で、一般的に言う社外パーツ、チューニング・カスタムパーツを道路運送車両の保安基準に基づき試験を行い、保安基準適合が認められたものについて証明書発行を行い、車検通過をスムーズに行わせるサポートを行う団体だ。
他にも、写真のような独自開発の車検合法パーツの販売や、チューニングやカスタマイズでどうやれば公認車検が取得できるかの相談、公認車検自体の請け負いや”通販”なども行いながら、自動車チューニングやカスタマイズの合法化を積極的に支援してくれている。

例えば、いくつかのパーツメーカーで保安基準適合証明書を発行するところがあるが、やはりここまで対応してくれないメーカーもまだまだある。
海外のメーカーや競技用パーツなんかもそうだ。
こういったパーツをTICに依頼して証明書を発行してもらえれば、次回の車検は無事にクリアとなるわけだ。

WEBサイトには、こういった様々な事例とその費用が記載されているが、正直びっくりする程高くない。
愛車を長く乗るための先行投資と思えば、安いほうだと思う。

今でも全国各地から様々な問い合わせや作業依頼が舞い込むほどで、それだけ公認車検に関する関心と需要が高いと言えよう。
さらにTICの公認車検取り扱いショップまで全国に出来るほどで、なるほど、確かに公認車検取得までのハードルが下がってきているように思える。

では、実際に公認車検を取得できるレベルはどのようなものなのか?
2019ノスタルジック2Daysで見た、公認車検取得(取得予定含む)の車を2台見てみよう。
まず冒頭の写真から。

2019_TIC_車検合格_箱スカ_S15_シルビア

この箱スカ、実はフレーム、内装、エンジン、ミッション、足回りといった車体構成のほとんどを日産シルビア(S15)用で制作されている。
作ったのは広島県福山市のカーショップ“K’s BLAST (ケーズ ブラスト)”
旧車をより長く楽しめるよう、”旧車のボディにパーツが豊富な車の車体を組み合わせる”をコンセプトに制作された。

車体が丸々変わるという事は、車検証の記載が変更になるという事。
当然、新たに車検を取り直さねば公道を走れない。
今回はあえて車検未取得な状態を展示し、今後TICの協力を得て公認車検取得の作業を進めていくという。
その過程でどのような事が起こるのか?それをどうクリアしていくのか?
それを見ていくだけでも興味深いものがある。

ちなみに以前ケーズブラストでは、同様のコンセプトでS30フェアレディZのボディにS2000の車体を組み合わせた車を制作しており、これもTICの協力で公認車検を取得している。
今回は2回目という事もあり、以前よりはスムーズに事が運びそうだ。

2019_TIC_車検合格_レストア_防腐処理剤

余談だが、今回紹介したケーズブラストは、主に自動車修理や板金塗装、旧車レストアを手掛けている。
旧車レストアに対しても長年の経験から培った独自のノウハウがあるようで、今回の箱スカのボディも、錆の進行抑制にこの特殊防腐処理剤”rust blockade”を施している。
錆び上でも密着し、錆びの元となる空気、水、ガソリンも通さないとかなり効果がある様子。
気になる方はぜひ問い合わせてみてほしい。

2019_TIC_車検合格_シルビア_L28

こちらは多くのチューニングカーファンならご存知の、S30フェアレディZなどL28型エンジンをS14シルビアに積み替えたもの。
制作は茨城県筑西市の谷島自動車だが、こちらもTICの協力で公認車検を取得している。

一口にエンジンを積み替えると言っても、いざ車検を通すとなると載せたエンジンにより対応が変わってくる。
同じ型、同じ排気量のエンジンならそのまま車検を通せるが、違う型式、違う排気量のエンジンだとやはり車検証の記載が変わるため、事前の構造変更申請が必須となる。
ただ乗せ換えるエンジンや地方自治体の違いにより厳しく審査されるケースもあるらしく、その場合は、入念な準備と下調べをしておかないと審査にパスする事さえできない。

今回のL28型エンジンへの乗せ換えも、TICの協力がなければ、車検取得までにかなりの時間と労力を割かねばならなかった事だろう。


改造車を公道で胸を張って乗りたい。
そう思うオーナーさんは多いだろう。
近年、車検制度はより複雑になり、また地方により解釈が違うなどグレーな部分も多く、一カーショップでは対応しきれないケースも出始めている。
結果的にそれが、公認車検へのハードルを高くさせている要因にも繋がっていると思う。
公認車検取得をもっと身近で手軽に行えるようにするためにも、TICのような専門家の存在が、今後益々重要視されてきそうだ。

【取材 – 文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

【取材協力 – お問合せ】
K’s BLAST (ケーズ ブラスト)

編者
REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。
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