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ペン銀走に見るセッティングの考え方

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9月に群馬サイクルスポーツセンターで開催されたペン銀走
実際の峠を模したワインディングロード。
そこをタイムアタックする本イベントでは、サーキットとは違う仕様が求められた。

走る機会の少ない群サイでは、誰もがセッティングデータが不足している。
サーキットを多く走ったベテランでも、群サイは勝手が違うと慎重になるほどだ。
そこでは、どんなセッティングがなされた車両がいるのだろう?

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いくつか話を伺ったところでは、”路面の跳ねに対応して柔らかめにした。”、”ダンパーのストロークを多く取った”、”純正の足周りが乗りやすい”といった声があった。
サーキットでは、舗装が良いのとスピード域、コーナーでのロール量に対して固めにセッティングする傾向にあるが、ストリートではそうはいかないようだ。

実際に体感させてもらったが、群馬サイクルスポーツセンターの路面は結構跳ねる。
サーキット向けの足回りでは、普通は車が跳ねまくってしまいとても踏めたものではない。
特に当日は、雨も降って気温も下がっていた。
そんな中で、ラジアルタイヤが適切にグリップするよう温度をあげていかなければならない。
前述の方向性にいくのも納得だ。

だが興味深い車が2台いた。

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まずこちらのランサーエボリューション。
普段はジムカーナやサーキットをメインに走っているそうで、車両もそれらに合わせ、細部に至るまで念入りにチューニングが施されている。
当日もセッティングを大きく変えておらず、本人も結構跳ねると言っていた。
だが、結果は総合トップタイム。
様々なファクターはあったものの、2番手に4秒差をつけてぶっちぎりの結果残した。

その秘密は、車の跳ねとその後の挙動をドライバーがわかっている事にありそうだ。
跳ねに合わせた乗り方、その乗り方に合わせ可能な限りセッティングしていく。
それが堂々のトップタイムに繋がっているようだ。

とは言え、跳ねを前提とするとなると、集中力や神経を使いそうだ。
経験者だからこそ出来るセッティングかもしれない。

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その対極と言えるのがこのフーガ。
車内は内装外しなど軽量化が図られているが、その他のチューニングメニューを聞いて驚いた。
なんとLSD無し。
ECUやエンジン、吸排気も純正で、ストリート用車高調とブレーキパッド交換のみという。

チューニングカーファンならば思わず唖然としそうな内容だが、ここ群サイでは、一時、前述のランサーエボリューションに肉薄するほど速かった。
総合タイムでも2番手を記録。
周囲を驚嘆させていたのは言うまでもない。

その速さのどこに秘密があるか?
恐らくドライバーの割り切りと、前向きで柔軟な思考が速さに繋がっていたように思える。
例えば、LSDがない事で低速立ち上がりでトラクションが稼げないなら、他のセクションで速さを伸ばす方向でセッティングするとか。
恐らく乗り方も工夫している事だろう。
また下手に多くを弄れない事も、セッティング迷路にハマらない要因となっていそうだ。

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他にもこちらのシティなど、普段のサーキットとは違った顔ぶれが上位に入っていたのが印象的だった。
※シティはタイミングが悪く車が見れなかったので、次の機会にお話しを聞く予定だ。

共通して言えるのが、ドライバー(オーナー)自身が愛車の方向性や走りの目的をしっかり定めており、それらに向けて常にブレていない事。
そして考え方が柔軟である事だ。
今ある愛車の状態、自分自身の状態から、いかに速さを引き出していくか。
その事に集中しているように思えた。

もちろん経験していないとわからない事もある。
特にストリートや峠では、ワンミスが本当の命取りになりかねない。
近日中に、次回ペン銀走が同じ群馬サイクルスポーツセンターで開催される。
ストリートでの経験の少ない方は、まず乗りやすさ走りやすさを重視したセッティングとし、ペースを控えめに少しずつ慣らしていく事をお勧めする。

【取材 –文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

【取材協力 – 問い合わせ先】
ぺん銀会

編者
REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。
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