86/BRZレースに見るタイヤ戦争
トヨタが強力に推進する、ナンバー付き車両によるレースカテゴリ「86/BRZ レース」
その名の通りトヨタ86とスバルBRZが対象で、年々参加台数も増え、活況を見せている。
この「86/BRZ レース」では多くのタイヤメーカーが参戦している。
昨今、コスト面や性能均衡化の流れもあり、多くのカテゴリではレースタイヤのワンメイク化への流れが目立つ。
だが、「86/BRZ レース」では少し様子が違うようだ。
「86/BRZ レース」で使用できるタイヤはストリートラジアルで、我々が普段乗っている車に履かせているものとほぼ同じ。
事前に登録、承認されたメーカーのタイヤしか使えないものの、それらさえクリアすれば、自分好みのタイヤが使える。
ここで、2018年レギュレーションで登録、承認されたメーカーとタイヤを列挙してみた。
ブリジストン(ポテンザRE12D、RE07D)
ダンロップ(DIREZZA β02)
ヨコハマゴム(A052)
グッドイヤー(RS-SPORT V-SPEC)
どれもスポーツカー乗りには馴染みのあるタイヤばかり。
もちろんサイズさえ合うなら、愛車にそのまま装着して走るのになんら問題はない。
また、取材当日に訪れた「86/BRZ レース」のパドックには、ハンコックやネクソンといった海外タイヤメーカーのブースやノボリも目についた。
それだけ、多くのタイヤメーカーが注目している「86/BRZレース」。
レースも白熱した戦いが展開されており、車両自体がナンバー付き前提で改造も制限されている事もあり、そのぶんタイヤにかかる期待も大きくなる。
それだけにタイヤ開発競争も過熱。
どこのメーカーも少しで良いタイヤを供給しようと、奮闘しているという。
各メーカーとも、非常にやりがいがありそうだ。
そしてここでのタイヤ戦争は、ラジアルタイヤを使う我々一般ユーザーも大いに注目すべき。
特にスポーツドライブやサーキット走行を楽しむユーザーからすれば、自らが使用するタイヤ購入の参考になるだろう。
例えば、常勝の86/BRZに履かれていたものと同じタイヤを履かせてみたら、ラップタイムがポンと上がるなんて事もあるかもしれない。
ウェットグリップの面でも、雨のレースでの勝率の高い車のタイヤを見てみると、思わぬ発見がありそうだ。
【取材 –文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)