You are here
Home > SHOP > ボディを生かそうとするSTIの補強チューニング

ボディを生かそうとするSTIの補強チューニング

20180519_sti_スバル_フレキシブルタワーバー

自動車メーカースバルの直系モータースポーツ統括部署であり、スバル車チューニングブランドであるSTI
市販車にそのブランド名が備わったグレードも多く存在しており、車に興味のない方でも一度はそのグレードの車を見た事があるはず。

そのSTIが送り出す数々のチューニングパーツを眺めてみると、同系統のパーツながら、他社と発想や考え方が違うものも目につく。
モーターファンフェスタ2018会場のSTIブースでチェックさせてもらった。

20180519_sti_スバル_フレキシブルタワーバー

フレキシブルタワーバー。

フレキシブルとはしなやか、柔軟という意味。
そしてタワーバーとはボディ剛性を上げるためのパーツ。
一見、フレキシブルとは相反する意味合いに感じられた本製品。
本当にしっかり補強されるのかと、一抹の不安を覚えた。

だが説明を聞くうち、これはタワーバーの短所を無くした素晴らしい製品である事がわかった。

一般的なタワーバーとは左右のサスペンション取り付け部を棒で連結させる構成となっており、それでボディの捻じれや歪みを抑制し、サスペンション本来の性能を発揮させようという仕組みとなっている。

編者の経験だが、以前まで固く不安定に感じていたサスペンションが、タワーバーやボディ補強パーツを導入した事で柔らかいと感じるようになり、セッティングをやり直した結果とても乗りやすい車に仕上げられた事がある。
これは、サスペンションが動くよりボディがひどく捻じれてしまい、上手く働いていなかった事が原因。
それが補強を加えた事でよく動くようになり、サスペンション本来の性能が発揮しやすくなったのだ。

だが、タワーバーを始めとしたボディ補強も、ことストリートカー視点で見たら欠点も存在する。
それは、ボディに対して衝撃があった場合、それがどんな衝撃でも即ボディ全体の歪みや捻じれに発展しやすいという点だ。
へたすると車がまっすぐ走らなくなるし、ドアやウィンドウも開かなくなる可能性だってある。

またボディのしなりとサスペンション全体で衝撃を受け止め、いなしていた事により生まれていた乗り心地が悪化する可能性もある。
場合によってはボディのしなりも抑える事になるタワーバー。
そうなると、サスペンション側だけでそのぶんの衝撃吸収も担う事になってしまう。
サスペンションの動きは一定の変化しかない。
これだと、路面から伝わる様々な衝撃を全て受け止めるのはとても困難だ。

サスペンションをしっかり機能させたい、でも乗り心地は悪くしたくない、ボディを大事にしたい。
この各々相反する要望をなんとか解決できないか?
そこでSTIは、その時その時の走行状況において、必要に応じて剛性を高めればいいと考えた。
それがフレキシブルタワーバーというわけだ。

バー中央がピロボールで稼働するような構成となっており、横からの強い力でのみタワーバーとしての機能を働かせ、その他の状況ではバーが動く事でフリーに近い状態となり、車本来が持つボディのしなりを生かした衝撃吸収が生かせるようになっている。
とてもよく考えられている。

20180519_sti_スバル_フレキシブル_サポート_サブフレーム 20180519_sti_スバル_フレキシブルドロースティフナー

その他の補強系パーツは割愛させて頂くが、全てフレキシブルタワーバーと同様の考えで作られており、一定方向から力がかかった際には剛性を増し、その他方向から力が加わった際は柔軟性を高め、ボディのしなりを生かせるように工夫されている。

タワーバーを始めとする補強系パーツは、棒状のものをただ繋げる、とりあえずがっちり固定すればいいという考えが一般的で、それを積極的に動かそうという発想にはなかなか辿りつきにくい。
車のボディを熟知している自動車メーカー”スバル”。
その直系であるSTIならではな製品群と言える。

価格がちょっとお高めだが、ストリートカー本来の良さ、持ち味を生かしつつ、走行性能をさらに高めたいという拘り派には持ってこいだろう。

【取材 –文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

【取材協力 – 問い合わせ先】
STI

編者
REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。
Top