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メカニック・エンジニア模様 – スーパーGT 2018 富士公式テスト

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2018年も活況を見せ始めている、日本のモータースポーツカテゴリー最高峰に位置するスーパーGT
既に第1戦が終了。
久々にホンダ・NSXが1-2勝利を飾った事もあり、もうすぐ始まる富士スピードウェイでの第2戦も激戦が予想される。

さて、どんなモータースポーツでもドライバー、マシンだけでは成立しない。
マシンを作り、修理や整備を行い、ドライバーの要求に応え、迅速確実にマシンセッティングを施すメカニックやレースエンジニアの影の力があってこそマシンも走りだす事ができるし、ドライバーも安心してドライビングできるというもの。

そんなメカニック、レースエンジニアといったチームクルーの奮闘ぶりを、先日開催された富士公式テストでの模様からまとめてみた。

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こちらは路面温度を測っている様子か?
使うタイヤの種類、空気圧、そしてサスペンションセッティングを決めるうえで、路面温度は重要な要素の一つ。
ここでいい加減な温度測定をするだけでマシンバランスに深刻な影響が出てしまい、それこそ1レース落とすような事態にだってなりえる。
温度を測るエンジニアの目は真剣そのものだ。

この時、3月下旬ながらちょいと汗ばむような陽気。
5月の第2戦に向け、良いデータが取れたのではないだろうか?

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近年は、一般自動車ディーラーのメカニックがチームに参加、実際にレースマシンに携わる試みが増えてきている。
普通の自動車もレースマシンも同じ車というカテゴリーであり、作業の確実性や高い信頼性が求められるのは同じ。
だがレースでは、不足の事態でも適格に対処できる柔軟性と作業スピードがより強く求められる。
そして、自分達の作業結果がすぐに跳ね返ってくるのもレースならでは。
精神的にも肉体的にもシビアでタフな現場と言えるだろう。

ここで鍛えられたメカニック達の手で整備される車は、ディーラーへ通うお客に高い安心感を与えてくれるに違いない。

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何回かピットインを繰り返しながら、マシンの最適な状態を探りだそうとする。
こうやって静止している間も、マシンに異常がないか常に気を配っておく必要がある。
モータースポーツでは、不測の事態が起こることも日常茶飯事なのだから。

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その不足の自体に上手く対処するためにも、日々のテスト、練習は欠かせない。
ドライバー交代、タイヤ交換でも、あらゆる条件に慣れておく必要がある。
例えばバンパーやフェンダー破損、タイヤ脱落といったケースでも最小限のタイムロスで修復してコースへ送りだせば、挽回のチャンスはまだまだある。

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ドライバー交代のタイミング待つ交代ドライバーとチームクルー。
奥では、タイヤ交換で使うホイールガン(インパクトレンチ)のチェックをするクルーの姿も。
タイヤ交換に要する時間は早ければ早いほどいいが、取り付けをしっかり行わねばタイヤ・ホイールが脱落してしまいレースを落としてしまう。
早さと確実性が高い次元で要求される作業であり、プロの腕の見せ所と言える。

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ピットへマシンを押し込むチームクルー。
迅速にマシンを押し込むチームもあれば、ゆったりとマシンを押し込むチームも見られた。
限られた練習走行やテストセッションを有効に活用するためには、こうしたところの対応もチーム力が出てくる。
安定して好成績を重ねているチームというのは、効率的な時間の使い方をチームクルー全員で共有出来ている。

間近に迫る第2戦の富士スピードウェイ
そして最終戦まで残り7戦を控えている。
ドライバーの走りやマシンのカッコ良さだけでなく、レースウィークを通じたチームの動き、メカニックやレースエンジニアといったチームクルーの動きも注目してみると、好成績を得た意外な理由も見えてくるかもしれない。
その理由を仲間と語らいながら見出すのも、また一興だ。

【取材 –文 – 写真】
編者(REVOLT-IS