You are here
Home > SPECIAL > クラス間のGTマシンを比較 – Super GT 2018 富士公式テスト

クラス間のGTマシンを比較 – Super GT 2018 富士公式テスト

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト

先日、数年ぶりにスーパーGTを見に行ってきた。
と言っても、富士スピードウェイで開催された合同の公式テストなのだが、今時のスーパーGT車両をじっくり体感させてもらうにはまたとない機会。
可能な限り様々な角度、様々な場所でGTレーシングカーを眺めさせてもらった。

さて、現在のスーパーGTはひと昔前とは違い、ドイツツーリングカー選手権(DTM)との統一を見越した共通シャシー、JAF GTにFIA GT3、マザーシャシーといった様々な車種が入り乱れており、エンジンやウェイトハンディのレギュレーションも含めると、初心者やレースに興味のない層にはそれなりの理解が要求されそうだ。

特に、同じ車名のマシンがGT500クラス、GT300クラスそれぞれにエントリーしている事もあり、理解により複雑さが増しているように思える。

そこであえて細かい車両規則、レギュレーションは脇へ置き、単純に見た目で各クラスのGTレーシングカーの第一印象を比較、考察してみたいと思う。
今回は日産GT-R、レクサスLC500(RCF)、ホンダNSXに絞ってみた。

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_日産GT-R_0120180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_日産GT-R_02

※PCからご覧の方は、画像中央のバーをマウスで動かしてみて下さい。
※スマホでご覧の方は、画像中央のバーを指で動かしてみて下さい。

日産・GT-R。
向かって左側がGT500クラス、右側がGT300(FIA GT3)クラスの車両だ。

GT500はもはや別のGT-Rという車になっている印象を受ける。
どちらかと言えば市販車は大柄なのに、GT500はランボルギーニっぽいシルエットか。
エンジンが違うか搭載方法を変えているからなのか、フロントオーバーハングの高さも低く見える。

市販チューニングカーの外観に近いのはGT300のほう。
フロントバンパーに開けられたダクト穴の多さも興味深い。
冷却とエンジンへの新気吸入だろうか?
夏場ではここを塞ぐ事もあるのかもしれない。
抜け側へのエアー排出の順路も気になるところ。

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_日産GT-R_0320180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_日産GT-R_04

※PCからご覧の方は、画像中央のバーをマウスで動かしてみて下さい。
※スマホでご覧の方は、画像中央のバーを指で動かしてみて下さい。

リアから眺めてみる。
GT500のほうが平べったく、それでいて無駄なぜい肉をそぎ落とし絞りこんだ印象を受ける。
GT500にフェンダー内のエア抜きダクトがないのは、ボディ全体のエアロダイナミクスを阻害するからか?
フェンダー内のタイヤ圧力に対して、どう対応しているか気になるところ。

マフラー出口の位置が違うのも興味深い。
サイド出しはわかるが、GT300はサイドスポイラー(サイドフェンス?)側、GT500はドアから出しているように見える。
これのほうがシステム上効率がいいのかもしれないが、室内でのエキゾーストの取り回しはどうなっているのだろうか?
結構な熱を持つはずなので、ドライバーに排気管からの熱害はないのか気になってしまう。

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_ホンダNSX_0520180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_ホンダNSX_06

※PCからご覧の方は、画像中央のバーをマウスで動かしてみて下さい。
※スマホでご覧の方は、画像中央のバーを指で動かしてみて下さい。

ホンダ・NSX。
向かって左側がGT500クラス、右側がGT300(FIA GT3)クラスの車両だ。

このアングルでは、一見するとGT500はズングリしてて、GT300はすっきりした印象。
カメラのレンズの問題かな?
ただ、他メーカーと比べてシルエットがそんなにかけ離れているようには見えない。
ミッドシップ車であるNSXをよく表しているリアダクトも同じ形状に見える。
エンジンが違うのに同じ形状というのが興味深いところ。

ドライバーポジションも、GT500のほうがセンター寄りにオフセットしてる?
ミッドシップでセンターポジション、シート自体もかなり下げているはずなので、フォーミュラカーに近い乗り味になっていそうだ。
一度でいいからその乗り味を体感してみたい。

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_ホンダNSX_0720180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_ホンダNSX_08

※PCからご覧の方は、画像中央のバーをマウスで動かしてみて下さい。
※スマホでご覧の方は、画像中央のバーを指で動かしてみて下さい。

リアから眺めてみる。
マフラー出口はよくある一般的な個所に近い位置となっているが、これはリアエンジンだからだろう。
GT500には、マフラー出口に触媒らしきものも見える。

他のGTマシンに比べ比較的ダクトも多く大き目な印象を受けるが、エンジン内部からの排熱も考慮しての事かもしれない。
GT300にはルーバーまで備わっている。

そうなると、エアロダイナミクスも他のFR車両とは考え方が変わってきそうに思うのだが、実際はそれほど大きな違いが見られない。
レギュレーションで縛られてるのかな?
F1では、排気も積極的にエアロダイナミクスに活用する工夫を凝らしてるだけに、レギュレーション縛りがなかったらどんなリア形状になるだろう?

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_レクサス_LC_1020180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_レクサス_LC_09

※PCからご覧の方は、画像中央のバーをマウスで動かしてみて下さい。
※スマホでご覧の方は、画像中央のバーを指で動かしてみて下さい。

向かって左側がGT500クラスのLC500、右側がGT300(FIA GT3)クラスのRCFだ。
車種名は違うが、今回は敢えて比較対象にした。
ピットでの写真が上手く撮れなかったので、走行中の写真でチェックしてみる。

RCFはずんぐりしてて、LC500はエアロデバイスでゴテゴテしてるように見える。
興味深いのが、他のGT300マシンのリアウイングは一般的なGTウイング形状だったのだが、こちらのRCFはスワンネックウイングを採用している。
てっきりスワンネックは、ボディ全体でダウンフォースを生み出すような車でないと効果は薄いのかなと思っていたが。

マフラー出口も両クラスともGT-Rと同じような個所に配されているが、これはレギュレーションなのかな?
もしくは最適な個所を模索したうえでこの位置に落ち着いたのか?
さすがに市販車でドア側にマフラー配置はできないが、この配置にした事でどれだけレスポンスやトルクが変わってくるか、体感してみたくなる。

20180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_レクサス_LC_1220180326_スーパーGT2018_富士公式テスト_レクサス_LC_11

※PCからご覧の方は、画像中央のバーをマウスで動かしてみて下さい。
※スマホでご覧の方は、画像中央のバーを指で動かしてみて下さい。

リアから眺めてみる。
意外にもLC500はすっきりしている。
リアフェンダー後端のボックス形状のところも、GT-Rでさえダクトが空いていたのにこちらは見られない。
フェンダー内の乱流の圧力逃がしはどうしているのだろ?

どちらかというとRCFのほうがダクトが多め。
フロントフェンダー後端のダクトも大き目なのだが、これはワイドトレッドにしたからか?
フロントフェンダーからリアバンパーにかけてのラインが、他車に比べゴツい印象。
ノーマルボディからかなり手が加えて認可を取ったようだ。
スワンネックウイングを採用しているのも、ボディ全体でのエアロダイナミクスを向上させたからなのかもしれない。

【文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

編者
REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。
Top