東京オートサロン2018取材記事。
今回は、ホイールメーカー「RAYS」ブースに展示されていた、タモンデザインの新型エアロキットが装着されたホンダ・S2000を紹介する。
三重県発の自動車のカロッツェリア(イタリア語でボディのデザイン、製造をするメーカーの意)であるタモンデザイン。
創立17年目となる今年は、これまでの集大成を作りたいと新たなデザインモデルに着手。
このホンダ・S2000、そうした経緯で生み出された。
思わずため息が出るほどの美しいスタイリング。
エアロパーツを付けたというより、S2000のシャシーに新たなボディを載せてリリースされたという感じか。
S2000をワンランク上のスーパーカー、もしくはよりスペシャルなストリートカーに変身させている。
その車体のマッシブなボリューム感は迫力十分。
これなら、フェラーリやマセラッティ等と並べても遜色はないだろう。
もちろん機能性もしっかり考えられている。
その一つである独特のフェンダーダクトとホイールカバーは、タイヤ付近やフェンダー内部の気流制御に高い効果を発揮する。
カバーはブレーキの放熱に悪影響を与えがちだが、フェンダー内部で適切な気流の流れが作れるなら、放熱悪化も最小限に抑えられそうだ。
機能性という意味で際立った特徴を見せていたのが、車体各部に施されたディンプル形状。
主に市販のシートを使って仕上げたものだが、このディンプルが気流の渦を作りだし流れを制御。
高い空力効果を生みだしてくれるという。
発想としてはゴルフボールの考え方に近いか?
今回のはあくまでテストケースであり、いずれ機会を見て風洞実験を行い、じっくり検証するそうだ。
それによっては、ディンプル形状の形やシート貼付位置の変更もあるかもしれない。
グレーのフェンダーパーツは、大手繊維メーカー テイジンの新素材を活用して作られている。
その詳細は企業秘密で明かしてもらえなかったが、今後はタモンデザインから、こうした新素材による新発想のボディキットやカスタムパーツが開発、販売されるようになるかもしれない。
フロントはLEDヘッドライトとデイタイムランニングライト、リアにLEDテールランプがおごられ、機能性は元より、さらなるスペシャリティ感を高めている。
細部を見ても安っぽい加工跡などなく、このまま一品物でホンダディーラーで売られていそうなクオリティだ。
機会があれば、夜間での見た目も確認してみたいところ。
またインテリアのバンザー部分にも、独自のLEDランプがセッティングされている。
その様子は動画で確認頂きたい。
【取材 –文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力 – 問い合わせ先】
タモンデザイン