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ミクニの心意気 – 東京モーターショー 2017

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一般にはバイク用キャブレター等の部品メーカー、バイクレースをサポートするメーカーとして認知度の高い株式会社ミクニである。

実際、東京モーターショーではバイクを中心とした製品ラインナップではあったのだが、そんな中、編者をひと際注目させてくれたのが写真の6連スロットルキット。
どうみても自動車用であり、なぜここに自動車用が?とつい訝しんでしまった。

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それも当然の話で、ミクニはバイク部品だけでなく、自動車部品から福祉機器、航空宇宙産業にまで手掛ける老舗の部品メーカー。
国内外の大手自動車メーカー、バイクメーカーとも長年の深い付き合いがある。
であれば、自動車用のスロットルキットがあっても何ら不思議ではない。

そうなると別の疑問が浮上してくる。

昨今のスロットル系メカは、スポーツ車でもその多くがシングルスロットルを採用していると聞く。
主にコンピュータの発達により、4連スロットル6連スロットル、いわゆる多連スロットルにしなくても、同様のフィーリング以上のものがコンピュータセッティング一つで得られるようになってきた事が理由にあげられている。

なるほど、であればエンジンスペースもコンパクトに出来るし、レスポンスやフィーリングはコンピュータセッティング一つで手軽に変更ができるわけだ。
機構も複雑で重量がかさみ、各気筒毎の面倒な機械的調整も必要となってくる多連スロットルに比べれば、享受されるそれらのメリットには納得せざるえない。

20171120_東京モーターショー_ミクニ_01

そんな状況下で、あえて多連スロットルも推すミクニに真意は何なのか?
担当者は単純な理由を提示してくれた。

”それを求める方がいたから作っている。”

今回のはあくまでモータースポーツ向け部品の参考出品なのだが、多連スロットルのニーズはまだまだあるそうだ。
であれば”バイクのイメージが強いウチでも、車向けにこういった良い製品を作っていますよ”というPRを行い、選択肢にいれて頂きたいと考えたらしい。

確かに、チューニングカーファンの中には多連スロットルの支持層は多い。
特に年配の車好きにとっては、多連スロットル+キャブなどは至高のアイテムであり、旧車、ノスタルジックカーを修理、レストアして乗られている方からすれば、新品パーツなど喉から手が出るほど欲しいはず。

また、しっかりメンテナンス、調整された多連スロットルはとても素晴らしいフィーリングとレスポンスをドライバーに与えてくれるし、それは、コンピュータセッティングのシングルスロットルではとても味わえないものらしい。

わかりやすい例だと、アナログレコードが多連スロットルであり、CDがコンピュータ+シングルスロットルと言ったところか。
こちらも良い音の追及に行きついた結果なのか、今でもアナログレコードと専用プレーヤーを買い求めるファンがいるそうだ。

少しでも他より差をつけたい、より理想を追求したい方は、自然とアナログ方向へシフトしてしまうものなのかもしれない。

ミクニではニーズがある限り作り続けていくそうで、こういった部品で要望があればどんどん寄せてほしいそうだ。
新車品質の多連スロットルを渇望されている方は、ぜひ選択肢にいれてみて欲しい。

最後に、多連スロットルチューンのオーナーさんとメーカー担当者が口を揃えて言っていたことを記しておく。

”見た目がカッコいいでしょ?”。

それを付けているだけで他とは違ったエンジンのように見えて、誇らしい気分になれるのだとか。
とてもわかりやすい回答だったし、一時憧れを抱いていた編者も思わずニヤッとしてしまった。

【取材 – 文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

【問い合わせ】
株式会社ミクニ

編者

REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。
サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。

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