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10月
2023

静岡大学 SUMの2023年 ~ 学生フォーミュラ

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今年の学生フォーミュラ2023の戦いの模様を、参加チームの中からいくつかピックアップしてお送りする。
今回取り上げるのは、静岡大学 浜松キャンパスからエントリーのSUM
EV転向初年度となった昨年は車検に合格せず涙を飲んだが、今年はそのリベンジを果たせるか?

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昨年と打って変わり、ド派手なエアロとカラーリングを身にまとった今年のマシン。
特に、巨大なリアウイング翼端板に描かれた富士山とスポンサーロゴは、広告塔としての効果もありそうだ。

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モーターはヤマハ製を縦置きに搭載。
バッテリーはリチウムイオンポリマーを採用。
駆動系はFCCのLSDにシャフトドライブで、昨年の不等長から等長ドライブシャフトへ変更されている。
さらにバッテリーの消費量が増える事を考慮し、新たにDC/DCコンバータを搭載。
前後異形サイズのタイヤに、冷却性能向上のためリアサスペンション背後にラジエーターを配置するなど、独自性も兼ね備えた設計がなされている。

一見、重量面が気になったが(実際かなり重いとの事)6月にはシェイクダウンを完了。
以降は試走会で順調にマイレージを消化と、昨年のリベンジに向けて好発進を切った。

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まずは、動的審査の前週に行われた静的審査の結果を見てみよう。
※カッコは2022年の順位

  • プレゼンテーション:29位(30位)
  • デザイン:14位(25位)
  • コスト:58位(27位)

まずプレゼンテーションだが、想定した順位には届かなったもののポジションを上げてきた。
これには、スポンサー企業様の協力で行った模擬訓練や資料作成などの成果が出ていると、チームでは準備を進めてきた担当者の頑張りを評価している。

次にコストだが、こちらは提出書類の不備で大幅なペナルティが課されるという結果に。
今年は静的審査順位の一桁台を目標に対策、準備を進めていただけに残念な結果となったが、反面、リアルケースシナリオやスタティックフォトといった必要書類の作成ではより多くのノウハウを積めたようで、来年こそは!と期待が持てる状態のようだ。

最期にデザインだが、こちらは順位を大幅アップ。
やはり独自性などを評価されたようだが、これもマシンを理解して細部まで説明し切れるよう、事前準備と模擬訓練を重ねた結果が出ているようだ。

ここで話を少し脱線。

学生フォーミュラチームはブログやSNS、WEBサイトを通して様々な情報を発信しているが、中でもSUMのブログがとてもユニークで面白いと好評を博している。

一見、ふざけた言い回しが乱立しているように思えるが、伝えたい事はしっかり盛り込まれており、そこに至るまで、読者を楽しませながら読ませていく構成でまとめられている。
これは、「チームのありのまま」を多くの方に知ってもらおうと考えたスタイルであり、更新は編集長含め6人が毎日持ち回りで担当。
それとは別の1日では、状況に応じて部員を選出して書いているという。

スポンサー企業さんも楽しまれているようで、企業訪問の際には必ず話題に上がるんだとか。

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話を戻して、次は動的審査の結果を見てみよう。
※カッコは2022年の順位

  • アクセラレーション:19位(-位)
  • スキッドパッド:23位(-位)
  • オートクロス:25位(-位)
  • エンデュランス:27位(-位)
  • 効率(燃料または電力消費量):4位(-位)

【総合結果】
27位(39位)

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車検では若干の問題で予定通りに運ばなかったものの、今年はEVへ転向してから初めて通過。
走行前、高電圧が入らない問題もあったが無事解決。
干渉の問題で、フロントウイングを外しての走行を余儀なくされるなどあったが、まずは全審査項目の完走を目指して順調に走り始めた。

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全体的に順位はまずまずだが、昨年のEVクラス優勝チームをタイムで上回っているところもありで、初めて動的審査に辿りついたチームとしては上々の結果だろう。

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その勢いのまま、エンデュランスでも完走を目標にドライバーを送りだす。

最初のドライバーによる10周では安定した走りを見せており、順調に周回を重ねていた。
そして、次のドライバーへ交代。
そのまま行ってくれるだろうと思いきや、3周目に突如パワーが無くなりストップ。
再始動を試みるも上手く行かず、そこでリタイヤとなってしまった。

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チームメンバーにとっても衝撃だったようで、放心状態な者から涙ぐむ者まで様々。
リーダーも涙目で悔しさを押し殺していたが、それでもインタビューでは「みんなよくやってくれました!」「最高の仲間達です!」とメンバーを称えるコメントで締めてくれた。

次こそ悲願の完走を!。

【取材・文】
編者(REVOLT-IS
【取材協力】
静岡大学 SUM
公益社団法人 自動車技術会

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