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カザマオートGR86のインフュージョンカーボン【東京オートサロン2024】

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カザマオートが次期ドリフトマシンとして開発してきた、こちらのフルカーボンGR86。
大幅な軽量化を達成したというそのボディには、インフュージョンカーボンなる素材が採用されている。

ウェット、ドライ、コンポジット、プリプレグなどのように、自動車部品で使われるカーボン製品には、製造工程や成形方法、織り方、構成の違いにより様々なもの、呼び名が存在するが、今回紹介するインフュージョンカーボンもその中の一つ。

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時間の関係で直接お話が聞けなかったが、後日、「あくまで推測ですが。。。」という前提で素材メーカーの方からレクチャーを頂いたので、以下に紹介する。

インフュージョンとは真空引きという手法を使って製作するもので、まずメス型にカーボン繊維を積層し、そこへ樹脂を流し込む。
直後に真空ポンプを使ってそこから真空引きを行い、樹脂を隅々まで含侵、硬化させていく。
硬化したら、あとは型から外して成形すれば出来上がりとなる。

メリットはオス型もオートクレーブもいらないため、そのぶんコストが安くなること。
流し込む樹脂を選択できたり、その量も必要最小限に抑えられるという。

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一般的には大量生産向きと言われており、”設計変更が頻繁に発生する”、”でも量産数が少ない”、という分野では採用事例が少ない様子。
例えばレーシングカー部品なんかもそうで、実績があるといえばFIA F4やフォーミュラドリフトくらいのようだ。

※参考文献
東レ・カーボンマジック(株)
(株)SCT

【取材・文】
編者(REVOLT-IS
【取材協力】
東京オートサロン事務局
SNSで情報を下さったコンポジットエンジニア、学生フォーミュラの方々