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普通の車より安く買えてしまう?本格レーシングカーが大人気

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富士スピードウェイで開催されたMEC2時間耐久レース第2戦。

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参加台数が50オーバーとかなりの盛況ぶりだったが、車種を見るとアマチュアレーサーの間で大人気のVITA(ヴィータ)と、今年から導入されたv.Granz(グランツ)という2つのマシンが含めていた。
どうやらその2台に盛況の秘密があるようだ。

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2010年の登場から13年経過のヴィータ。 その人気は全く衰えない。
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去年に登場したv.Granz(グランツ)。 ヴィータより上位の車種となる。

開発したのは三重県に本拠を構える「VITA CLUB(ウエストレーシングカーズ)」。
これまでFJ1600やF4など数多くのレーシングカーを生み出した老舗のコンストラクターで、ヴィータとvグランツの開発では、市場の声とこれまで培ったノウハウが存分に生かされている。

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フロントカウルを外したヴィータ
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リアカウルを外したヴィータ。 ヴィッツRS用の1500CCエンジンとMTミッションを搭載する。
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ヴィータのコクピット。

その特徴だが、どちらも本格的なレーシングフォーミュラカーにも関わらず、アマチュアドライバーでも参加しやすいよう徹底的にコストを抑えた点があげられる。

まずは2台の車両価格から見ていこう。
ヴィータは約400万円ほど、vグランツは800万円前後で設定されているが、例えばGRヤリスやシビックTypeR、フェアレディZなどの購入価格と比べると驚かれる方も多いと思う。
さらにヴィータは中古車販売も盛況で、200万円台で程度のいい車体が探せるという。

(ピンとこない方は、レーシングカーはそのままでレースに参加できる事、市販車は基本そのままではレースに参加できず、レギュレーションに合わせた改造とそれによる時間とコストがかかる事を想像してみて欲しい。)

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カウルを外したvグランツ
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ミニWECマシンのようなvグランツのカウルデザイン
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リアカウルを外したvグランツ
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vグランツのエンジン部をアップ
カローラスポーツ等に積まれる2リッターエンジンと、5速シーケンシャルミッションが備わる
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vグランツのコクピット
ステアリングにはパドルシフトが備わり、メーターは液晶ディスプレイで一括管理される

次はランニングコストに注目。
マシン自体、出来るだけメンテナンスフリーで走れるよう設計されているが、主な点について以下にまとめてみた。

【エンジン・トランスミッション】
どちらも封印が施されているため、購入者側での分解整備やチューニングは出来ない。
これは、マシンのイコールコンディションを保たせる狙いがある。

というのもレースカテゴリーによっては、レース毎にエンジンやトランスミッションを分解整備したり、レギュレーションで許されるギリギリまでチューニングする事もあるため、ワンメイクレースでも意外と個体差があったりする。
そうなると、予算も弄れる環境も限られた参加者には大きなハンデを背負う事になる。

もちろんヴィータもvグランツもオイル交換といった一般整備は必要だが、近所のカーショップで充分対応できる。
レーシングエンジンと違い市販車用のノーマルエンジンが採用されているため、耐久性は申し分なし。
もし修理やオーバーホールが必要となった場合は、VITA-CLUBが一括で請け負う体制が整えられている。

【タイヤ・ホイール】
ホイール直系は15インチ。
vグランツはセンターロック式の専用ホイールを使うが、ヴィータだとサイズが合うなら、市販車用をそのまま使う事が出来る。
タイヤはレースでは指定品が義務付けられているが、ヴィータは溝付きのラジアルタイヤで、レース以外では一般のストリートラジアルを履く方もいるという。

【ブレーキ周り】
レースではタイヤと同じくらい消耗するだけに頻繁な交換が必要に思えるが、ヴィータもvグランツも車重は500kg~600kg台と軽自動車より軽いため、ブレーキへの負担は軽減される。
それにより、走り方によっては交換サイクルも延ばせるようだ。

【保管について】
ガレージや倉庫を持っている方でないと保管は難しいが、街乗り以外でレーシングマシンを保有するとなると限られてくる。
しかし近年はサーキット近くでレンタルガレージが利用できたり、中には保管やメンテナンス、運搬サービスも付いてくるところもあるため、より多くの方に所有する機会がある。

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MEC2時間耐久の1シーン
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カラーリングの多彩なマシンが駆け抜けていった

MEC2時間耐久レースのリザルトを確認してみたが、ポールタイムはヴィータが1分58秒851、vグランツは1分50秒448となかなか速い。
スカイラインGT-RやNSXとも十分張り合えるし、vグランツに至ってはFIA-GT4のレーシングマシンに迫っている(※1)
これだけでも安さだけでなく、マシン自体のポテンシャルの高さが感じられるだろう。
※1・・・市販車はノーマルまたはライトチューニングで、アマチュアドライバーがドライブした際の平均タイムを前提とした。

プロにはならないまでも、趣味でレースをしたい方には最適と言えるヴィータとvグランツ。
ヴィータは各地の地方レースや耐久レース、KYOJO CUPなどで見かける機会が増えている。
vグランツは昨年からの登場でまだ少数派だが、こちらもかなりの方に好評を得ており、今後も台数が増えていきそうだ。

【取材/文】
編者(REVOLT-IS
【取材協力】
ZENKAI RACING
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たけちゃん
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