愛知工業大学八草キャンパスの挑戦 – 学生フォーミュラ2022チームプレイバック
3年ぶりなリアル開催が叶った”学生フォーミュラ”。
物作りを学ぶ学生達の”甲子園”とも言うべき本大会へ各チームどのように臨み、どのような結果が得られたか?
今回は愛知工業大学八草キャンパスからエントリーのAIT学生フォーミュラ研究会をピックアップしてみた。
今年は新たにICVからEVへコンバート。
3年ぶりの大会という事で初参加メンバーも多く、新たな挑戦へ挑むにあたり大学院生を迎えたチーム構成となっている。
マシンは前年までのICVシャシーをベースに、リアセクションをEV仕様に改修。
各部も細かなリファインがなされている。
コンセプトは、信頼性が高く安全に大会を完走できる車作り。
特に安全性を第一に作業を進めてきたという。
EV初年度な今年は車体面で大きな冒険はせず、モーターやインバーター、バッテリー類の配置やセッティング、それらの制御系の開発にリソースを集約したように感じられた。
だが、予想以上にEV化による問題が噴出。
暗中模索が続いたり、電気の扱いでは製作メンバーに怪我がないよう気を配る必要がある等、そういった対応にも腐心したようだ。
大会結果を見てみよう。
事前に行われた書類提出、シェイクダウン証明提出、オンラインによる静的審査、動的審査では以下の結果となった。
ESA/ESO, SES, IAD, ESF, and FMEA:ペナルティ無しESA/ESO, SES, IAD, ESF, and FMEA:ESF -50
デザイン審査:39位
プレゼンテーション審査:22位
コスト&製造審査:36位
シェイクダウン証明:未承認
動的審査:未走行
燃費:未計測
総合:52位
残念ながら完成が間に合わずシェイクダウン証明は未提出。
ならばとフォローアップ走行へ参加できるよう模擬車検に挑むも、多くの指摘を受ける事に。
EV開発や大会自体の経験不足が露呈された結果となった。
だが課題が明確になった事、大会がどういったものかを直に経験できたのは大きかったようで、学びの1年としては実りある時間だった様子。
マシン自体も完成度が65%程と最適化の余地を多く残しており、伸びしろは大きいようだ。
来年に向けてどこまで性能を高められるか?
次こそ動的審査に進み完走したいと、早くも意欲を燃やしていた。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
AIT学生フォーミュラ研究会
自動車技術会