自動車ディーラーで旧車レストア – トヨタモビリティ神奈川
旧車レストア事業に進出するディーラーが現れ始めている。 その一つが、神奈川トヨタ自動車株式会社がディーラー展開するトヨタモビリティ神奈川。
これまでに初代クラウンやスタウトのレストアを手掛ける等、着実に実績を積みつつある。
レストアを始めるきっかけとなったのは、ある日持ち込まれた一台の初代クラウン。
そのクラウンはオーナーが60年間大切に乗り続けた車両で、「転売しない」「一人でも多くの人に見てもらえるようにしてほしい」という条件で、無償で寄贈されたという。
そこで、オーナーとの約束を果たすべくレストアに着手。
サビや劣化対策、部品固着や欠損、困難な脱着、入手できない部品のパネル作成など様々な苦労があったが、ディーラーメカニックの奮闘により完遂。
今も元気に走り続けており、トヨタモビリティ神奈川のイベントでその姿を見る事が出来る。
レストア作業はそこで幕を閉じるはずだったが、今度は話を聞きつけた別のお客様がぜひうちの車もと、納屋で長年眠らせていたスタウトを無償寄贈。
そのスタウトは60年以上前に神奈川トヨタで購入された車両で、今回はある意味里帰り。
当時の生活様式、クルマ文化を伝える貴重な一台として、再びレストア作業が行わる事となった。
そうした経緯と、お客様の中には愛車を長年大事に乗られている方も多い事からレストア事業を本格始動。
今後も古い車を維持、整備するレストア技術を伝えていかなければならないと、事業化に取り組んでいる。
これまでにTE27カローラレビンのレストアを完了。
現在は、JZX100チェイサー・ツアラーVのレストアが進められている。
単純なパーツの復刻とか車修理というのではなく、あくまで、愛車を末永く大事に乗っていきたいオーナーのサポートという意味合いに感じられるトヨタモビリティ神奈川のレストア事業。
これからもっと技術を磨いて多くのお客様に喜んでもらいたいと、力強く語ってくれた。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
トヨタモビリティ神奈川