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沼津に車や自転車、ドローン向けの風洞試験センターが開設する

20221017_風洞試験センター_静岡_沼津カーマニアなら、愛車の空力特性や後付けエアロパーツの効果を計測したいと思っている方も多いはず。
また自動車開発やモータースポーツでも、車体のエアロやセッティングを実測しながら詰めたいと考えている方もいるだろう。
そんな願いを叶える風洞施設が静岡県沼津市に誕生する。

それは、コンパクト風洞試験システム「Aero Optim」で話題の(株)日本風洞製作所と「技術開発型商社」の(株)ニシヤマの2社が立ち上げるもので、企業だけでなく一般・個人でも利用可能な施設を目指している。
もちろん、このような風洞施設は国内初となる。

構内には自動車用、自転車用に調整されたコンパクト風洞試験システムを設置予定。
風洞実験だけでなく、風洞製品の導入を検討される団体向けのトライアルデモにも活用される。

システムについては、東京オートサロン2022での日産・GT-R(R35)の風洞実験デモでご覧になった方もいるだろう。
従来の風洞実験は専用の大型研究施設で行われるが、利用コストや維持費が高価だったりで一般利用は厳しく、自動車開発でも利用を制限される事も少なくない。

20221017_風洞試験センター_静岡_沼津_01
センターのイメージ図

そこでコンパクト風洞試験システムの出番。
これは(株)ニシヤマがプロデュースしたもので、「Aero Optim」の(株)日本風洞製作所と大和製衝(株)で専用開発された風洞天秤「SLIM BALANCE」の二つで構成される。
独自技術により小型化されており、従来より低価格で導入、運用が可能。
一般的なピットガレージサイズさえ確保できるなら、どこでも設置できる。
さらに高い拡張性により、大きさなど様々な車種に対応できるという特徴もある。
実際の計測についても、ほぼ整えられた直進性の高い気流を作り出せるため、従来型風洞とも相関のある結果が得られるという。

システム紹介動画はこちら
トライルデモ動画はこちら

CFD技術の発達でパソコン上でもエアロデザインが出来るようになったが、大なり小なり実測値とズレは出てくるようで、風洞実験をやりたいと考える方は多い様子。
このセンターでの用途例を考えてみた。

・自動車開発のエアロデザイン計測。
・自動車アフターパーツのエアロデザイン計測。
・愛車のエアロパーツ装着前と装着後の空力計測。
・サーキット向け車両のエアロセッティングの計測。
・フォーミュラカー含めたモータースポーツマシンのエアロデザインやエアロセッティングの計測。

また個人利用が可能となった事で、どの車の空力が優れているか仲間内で競い合ったりするのもいいだろう。

このようにアイディア次第で、新たな接し方や楽しみ方が登場する可能性もありえる今回の風洞試験センター。
当メディアでも引き続き続報を追っていきたいと思う。

【施設概要】
設立地:静岡県沼津市
設立時期:2023年初頭を予定
試験設備:自動車用と自転車用のコンパクト風洞試験システムAero Optim×SLIM BALANCEを1台ずつ
※公式ホームページは開設準備中

【取材・文】
編者(REVOLT-IS

【取材協力・センターまたはシステムの問い合わせ】
(株)日本風洞製作所
(株)ニシヤマ
大和製衝(株)