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SDV 早期実現を目指すCRI・ミドルウェアが「Open SDV Initiative」に参画

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SDV によるモビリティ開発を実現すべく力を入れる(株)CRI・ミドルウェアだが、先日、API策定プロジェクト「 Open SDV Initiative 」への参画を発表。
その動きを加速させつつある。

Open SDV Initiative 」とは、名古屋大学教授でNCES(名古屋大学 大学院情報学研究科附属組込みシステム研究センター)センター長も務める 高田広章 氏が発起人となって設立されたプロジェクト。
こちらでは、経済産業省と国土交通省が公表している「モビリティDX戦略」の実現に貢献すべく、車種に依存せず様々なアプリケーションを活用できるようにする「ビーグルAPI」の早期策定を目指した活動が行われている。

API標準化に向けた SDV 対応メータークラスターを発表するなど独自の動きを見せていたCRI・ミドルウェアだが、参画の決め手となったのが、同社がエンターテイメント領域で開発してきたミドルウェアと「 Open SDV Initiative 」が推進するビーグルAPIとの類似性。
これまでに同社では、多種多様なハードウェアや異なるプラットフォーム上でも同じコンテンツを開発する環境を提供し続けており、その過程で得られた知見、技術、経験を生かせばプロジェクトに貢献できると考えたようだ。

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※SDV対応メータークラスターの表示サンプル
通常時。

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※SDV対応メータークラスターの表示サンプル
こちらは、メーター両脇にOTA(Over The Air)アプリを表示。
向かって左側が「位置情報との連携による位置ゲームのような乗りつぶしマップ」で、右側が「一定距離を走行する事で発生するランダム抽選で、SRランクのキャラクターを獲得」するアプリがイメージされている。

諸外国に比べ、国内のSDV対応は遅れていると言われており、今のままではどの車も、海外で策定された仕様に合わせ込む開発を強いられる可能性が高く、そうなると自社独自の仕様を諦めたり、強味を生かした開発を断念せざる得ないケースが指摘されている。

なんとなくガラケーがスマホにシェアを奪われた時の状況を思い出したが、もしこれと同じ事が自動車開発で起こったらどうなるか?
確か当時も、国内のガラケーメーカー各社は「スマホに取って変わられる事はない」といった感じだったと記憶しているが、結果は今の状況を見れば明らか。
そして、国内のSDV対応の動きに目を向けると、その時の状況とダブって見えてしまう。

現在、CRI・ミドルウェアでは「 CRIWARE® for Mobility 」と称したモビリティ向けの製品やサービスを展開しており、2024年3月末時点で600万台以上の自動車への導入実績を上げている。
2028年には全世界のモビリティへ年間1500万ユニットを搭載する目標を掲げており、SDVに向けた法整備や環境作りでも協力したいと関与を深めている。

今回の「 Open SDV Initiative 」への参画もその一環のようで、その効果がどのタイミングでどのように表れるか気になるところ。
今後も注視していきたい。

【取材・文】
編者(REVOLT-IS
【取材協力】
株式会社CRI・ミドルウェア