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キッズエンジニア 2024 レポート – 自動車技術会

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キッズエンジニア とは、子供達に自動車を中心とした化学技術や物作りを体験してもらい、興味を持ってもらおうと始められた学習イベント。
初回開催は2008年。
以降毎年、横浜、名古屋でローテーション開催されており(※一度だけ大阪での開催あり)、コロナ過で中止された年や事前予約制となった年もあったが、それでも平均で5,500人ほどの参加者が集う人気イベントとなっている。

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そんな今年はパシフィコ横浜での開催年。
夏休み真っ只中という事もあり、会場には多くの家族連れが訪れた。
その様子を見ていこう。

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【豊国学園】 走るミニカーの動画撮影を体験。 大人気Youtubeへの配信の様子も見ることができた。
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【豊国学園】 東京大学 学生フォーミュラチーム の学生達によるマイコンへのプログラミング体験。
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【豊田通商システムズ】 自分の作った動作プログラムを”ロボットカー”へ書き込み、実際にコースを走らせる。
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【堀場製作所】 燃料電池車を知るための座学とちょっとした実験が行われた。
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【堀場製作所】 実験には、鉛筆など身近な物が用いられていた。
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【プログレス・テクノロジーズ】 新品のラジコンカーを自ら分解、組み立てする。 サポートだけでなくわかりやすいマニュアルまで用意されており、苦手な子へも配慮されていた。
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【プログレス・テクノロジーズ】 完成したら、実際コースを走らせてレース開始。 表彰式も行われた。
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【デザイン部門委員会】 お絵描きが好きな子にはたまらない、乗り物のデザイン作業を体験。
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【デザイン部門委員会】 こちらでは、現役クレイモデラーさん指導による造形作業を体験。
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【ヤマハ発動機】 風上に向かって走るウインドカー作りを体験。 ただ組み立てるだけでなく、どうすれば早く走れるかを試行錯誤するセッティング要素も学べる。
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【ヤマハ発動機】
ウインドカーを走らせるのは風洞のようなミニコース。
実際にタイムを計りながら再調整し、何回もアタックできる。
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【自動車技術会 関東支部】 独自のLEGO Mindstorms EV3 キットカーを用いての、動作プログラミングを体験。
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【自動車技術会 関東支部】 LEGO Mindstorms EV3 キットカーとプログラミングに使うiPad。
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【日本大学】 自動車のしくみをやさしく教える講義。(C)公益社団法人 自動車技術会
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【日本大学】 動画を交え、模型を使った様々な実験が行われた。(C)公益社団法人 自動車技術会
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【トヨタモビリティ神奈川 / ウエインズトヨタ神奈川 / トヨタ自動車】 プロの整備士、メカニックと一緒に各種自動車整備を体験。
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【トヨタモビリティ神奈川 / ウエインズトヨタ神奈川 / トヨタ自動車】
プロのメカニックと同じデザインのつなぎを着て作業する姿は、なかなか様になっている。
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【アイシン】 自立走行ロボットを動かすプログラミング体験に加え、自分達で様々なデコレーションが施せる。
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【アイシン】
課題コースを走らせるだけでなく、なぜそのようにしたかを報告、説明まで行うという、開発エンジニアの1日を疑似体験。
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【本田技研工業】 水素と燃料電池、それに絡む環境問題をミニカーとかるたを使って考えていく。
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【本田技研工業】 FCEVの仕組みがわかるミニカー。 実験用の水素ガスも用意された。
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【デンソー】 自社のモーター技術を生かした2足歩行ロボットの制作を体験。
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【デンソー】 ロボットとは何か?どんな物があるかといった講義もあり。
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【日産自動車】 ロボットカーにライトの自動点灯、ぶつからない動きをさせるプログラミングを体験。
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【日産自動車】 ロボットカーの走行風景
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【トヨタ自動車】 自分達でミニカーの制御プログラムを作り、自動運転の仕組みを学ぶ体験。
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【トヨタ自動車】 このコースで自分達の組んだプログラムを試す。
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【スズキ】 エナメル線とクリップを用いたモーターで駆動する「クリップカー」の制作体験。
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【スズキ】 数少ない、小学1年生でも触れるコンテンツも用意されていた。
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【SCSK】 社員さんによる寸劇も織り交ぜながら、プログラミングの楽しさが伝えられた。
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【マツダ】 こちらがエンジン模型の完成品。 もちろん動かせる。 面白いエピソードを伺えたので、別記事であらためて紹介する。
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【日立 Astemo】 自分でプログラミングした車で、マップ上の観光地を走らせる。
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【日立 Astemo】 失敗しても再挑戦が可能。 都度、調整して送り出す。
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【三菱自動車】 車に加わる空気抵抗を、ペーパークラフト模型を走らせて体験。
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【三菱自動車】 ペーパークラフトボディという事もあり、小さい子供でも容易に取り組んでいた。
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【フォーラムエイト】 簡単な3D VRソフトを使い、デジタル空間で町や道作りを体験。
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【フォーラムエイト】 実際に車を走らせるシミュレーターもなかなかの人気。
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【ジヤトコ】 車のギアボックスについて学び、その後はミニカーを作成してレースへ参加する。
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【ジヤトコ】 こちらが走らせるコース。 ギアの組み合わせを変えながら、走りの違いを体験する。
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【SUBARU】 ミニカー作りを通し、二駆と四駆の走りの違いを体験。
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【SUBARU】 4WDのスバルならではなコンテンツ。 駆動方式は簡単に切り替えできるよう、工夫されている。
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【ダイハツ工業】 ミニカーへプログラムを書き込み、車の基本特性である”走る”、”曲がる”、”止まる”を体験。
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【ダイハツ工業】 プログラムを書き込んだら、こちらのコースでタイムトライアル。

雰囲気はまさに夏の体験教室。
対象が小学生という事もあり、全体的に「理屈抜きにまずは楽しんでもらう」、「見て触って学ぶ」、「自由に弄ってもらう」、「家族の思い出作りにしてほしい」といった考えからくるコンテンツが用意されていた。

怪我や安全性への配慮はもちろんの事、小学1年生でも分解、組み立てが体験できるモデルの作成や、知識がなくとも容易にプログラミングできるツールの用意、ゲーム感覚で楽しめるものなど、各ブースで様々な工夫が盛り込まれていた。
どれも日常業務の合間に準備されたとの事で、大変だったのでは?と尋ねてみたところ「どうしたら子供達に喜んでもらえるかを考えるのが面白かったです(笑)」、「時間を忘れて楽しんでしまいました(笑)」と、その口ぶりから、学園祭の催し物を作っていたような雰囲気が感じられた。

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【自動車技術会】 自分の書いたイラストで記念の缶バッジを作る。
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【自動車技術会】 手軽さもウケてか、とても賑わっていた。
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【日本発条】 板ばね、スプリングからゴルフクラブ、金属バットまで、様々なばね要素を展示。
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【日本発条】 同社に絡むタッチパネル式のクイズを用意。 少々難しすぎたかも?とは担当者の弁。
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【自動車技術会】 学生フォーミュラのシミュレーターを3台設置。 去年までのエコパ仕様で行われた。
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【自動車技術会】 カーシミュレーターはどこも人気で、学生フォーミュラも長蛇の列が出来ていた。
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【自動車技術会 関東支部】 車に用いられるファンをモチーフとした かざぐるま工作を体験。 こちらもかなりの盛況。
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【自動車技術会 関東支部】 風にまつわるお話のパネルも展示された。
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【日野自動車】 見て触れる実物の電気自動車の展示から、子供達が描いた車のイラストを3D化し、バーチャル空間で走らせるコンテンツの2本立て。
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【日野自動車】 こちらの機器でイラストが3D化される。

子供達が作り上げた作品をいくつか見せてもらったが、どれも大人では思いつきそうにない創造性豊かな物ばかりで、ブース担当者を唸らせていた。
中にはビジネス企画に取り上げてみては?という声もあり、今回のイベントは大人達への刺激にもなったようだ。

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さて、毎年多くの企業、団体の参加、協賛の元で行われる本イベントだが、今年の一覧を以下にまとめてみた。

【特別協賛(プログラム参加企業)】
アイシンSCSKジヤトコスズキSUBARUダイハツ工業デンソートヨタ豊田通商システムズ日産自動車日本発条日立 Astemo日野自動車フォーラムエイトプログレス・テクノロジーズ豊国学園堀場製作所本田技研工業マツダ三菱自動車工業ヤマハ発動機

【協賛】
いすゞ自動車愛三工業愛知機械工業IPG AutomotiveエイチワンAPL Automotive Japan オートリブキグナス石油クボタ小糸製作所サトーパーツ図研センサータ・テクノロジーズ ジャパンSOKEN大同メタル工業太平洋精工東海理化東海理機東京貿易テクノシステムトヨタ自動車東日本豊田自動織機トヨタ車体豊田鉄工トヨタ紡織ニチリン日産車体日本特殊陶業フタバ産業マルヤス工業三菱自動車エンジニアリングUDトラックスユニプレスリョービ

【企画協力】
日本大学自動車技術会デザイン部門委員会自動車技術会関東支部カワサキモータースソリッドワークス・ジャパン

どれも国内外の名だたる企業、団体ばかりで、中には開催初年度から参加、協賛を続けているところもあり、このイベントへの注目度と期待の高さが窺える。
ここから、次世代日本を支える多くの人材が誕生する事を願いたい。

【取材・文】
編者(REVOLT-IS
【取材協力】
公益社団法人自動車技術会