NEXT FORMULA PROJECT ~ 新たな国産フォーミュラカー開発プロジェクト始動(日本自動車レース工業会)
NEXT FORMULA PROJECT とは、JMIA(特定非営利法人日本自動車レース工業会)が発表した国産フォーミュラカーの開発プロジェクト。
今回、人とくるまのテクノロジー展 2024会場にてそのプロモーションと、これまでのレースカー開発で培われた会員各社の技術、製品の展示が行われた。
JMIA は「技術とレース産業を育成することによって、日本の自動車レースの発展振興を図る」を理念に活動しており、これまでに Formula Regional Japanese Championship 、 FIA-F4 、JAF-F4 、スーパー GT 参戦マシンで使われるマザー・シャシー等の開発で実績を積み上げてきた。
こうしたマシン開発には JMIA 参画の60社ほどが協力しているが、どこも自動車部品やレースカーの開発とカスタマイズ、物作りで実績豊富な企業ばかりで、そうした英知が結集されている。
【本展示会に出展の企業一覧】
- タマチ工業(株)
- 新興工業(株)
- 大和ラジヱーター工業(株)
- 米島フエルト産業(株)
- (有)パンクルジャパン
- (株)戸田レーシング
- 東レ・カーボンマジック(株)
- ムーンクラフト(株)
- (株)JHI
- (株)トヨタカスタマイジング&ディベロップメント
- (株)SCT
- (株)童夢
- (株)イケヤ・フォーミュラ
- ブリッド(株)
- (株)KED
- ARJ(株)
- 芝ライニングジャパン(株)
- (株)トムス
今回発表なったプロジェクトも JMIA の活動の一環であり、理念達成に向けた次のステップとなる。
掲げられた以下のコンセプトからも、その事が伺える。
【国産化】基幹部品の純国産化/日本発のデザイン
【性能】高い運動性能/最新の安全性能
【プラスアルファ】最新の環境性能/エンタメ性考慮
【量産時】適正な車両価格/安定した部品供給
昨今のモータースポーツを見てみると、自社製品や技術開発の検証、試験、人材育成の場として多くの企業の参加を目にする。
そこへ NEXT FORMULA PROJECT が加わる事で、そうした流れがより大きなものになるかもしれない。
ところで、プレスリリースには、” TOP FORMULA に位置づけられる NEXT-FORMULA に挑戦するためのコンセプトカー開発 ”とあったが、意味をそのまま受け取るなら、” トップフォーミュラカーカテゴリーの次世代マシン開発へ挑戦する”、といったところか。
一般的にフォーミュラカーとはオープンコクピット、オープンホイールのマシンとなるが、その定義で TOP FORMULA を考えてみると、世界視点では F1 、フォーミュラe、アメリカのインディカーがあり、国内ではスーパーフォーミュラが該当する。
発表では参加カテゴリーについて触れられなかったが、2025年夏のコンセプトカー完成を目指している事、JMIAの理念と目標、各カテゴリーの2026年以降の状況と照らし合わせると、ある程度絞られてきそうだ。
今度の動向に注目したい。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
JMIA(日本自動車レース工業会)
公益社団法人自動車技術会