水で洗い流せて再修理可能?ホルツのお手軽パンク修理剤を試す
ドライブ中にパンクが発生すると、対応を面倒に感じる方も多いはず。
そんな方にはジャッキアップ不要のパンク修理剤をお勧めしたいが、自動車等のケミカル系用品メーカーのホルツ(武蔵ホルト株式会社)では、水で洗い流せて再修理可能にするパンク修理剤も扱っている。
一般向けのパンク修理剤はコンパクトで携帯しやすく価格も手頃。
誰でも簡単に処置できる事から、バイク乗りにも重宝がられている。
反面、タイヤ内に充填された液剤の後始末がショップ泣かせ。
一部では、それだけで交換工賃が高額になったなんて話も聞くほど。
酷いものでは、液剤が除去できず修理が不可能。
新品タイヤへの交換を余儀なくされたケースもある。
そこで今回紹介するパンク修理剤となるわけだが、最初に断っておくと今回紹介する製品は業務用であり、今現在(2022年5月時点)一般には流通していない。
ただ、本記事を見て欲しいと思った方の声が多ければ、一般向け販売も検討するとの事。
もし気になった方は、ぜひホルツ(武蔵ホルト株式会社)まで要望をあげてほしい。
本製品は車重2トン未満の軽自動車/普通車用で、対応するのは16インチまでのタイヤサイズ。
有効期限があるが、今回頂いた製品は2022年4月に手元に届いたもので、期限は2025年8月と約3年。
新車の国内保証期間や車検年数を考えると、保証期間後の定期点検時や車検毎に買い替えるのがちょうど良さそう。
成分は、ゴム手袋などにも使われるラテックス乳剤とアルコール系溶剤。
一緒に空気も充填されている。
高圧ガス(LPG)を使用した可燃性の製品なため、火の近くや高温下での作業、保管は破裂などの危険があるので注意したい。
では作業開始。
他のパンク修理剤同様、ジャッキアップせず装着したまま作業するべきだが、今回は事情により、敢えてタイヤ・ホイールを外した状態で作業を行った。
予めご了承頂きたい。
ちなみに本来のやり方では、下準備としてまずパンク箇所を露出させる。
そして原因となった釘等を抜いてタイヤ内の空気を全て抜き、その後、パンク箇所を5時または7時の位置に移動させればOK。
※6時の位置は避けてほしいとの事。
ここまで物の数分で終えられた。
塞がったパンク箇所を見るに、例えば片道で長野、山梨あたりから東京くらいまでは持ちそうとの事。
空気圧は一般的な数値で問題ないレベルだったが、速度は一般道で50km以下、高速道路は80km以下が良さそうだ。
先にも書いたが本製品は応急用であり、とりあえず移動できる状態にしたと考えるべき。
やはり一刻も早く、パンク修理やタイヤ交換を行うべきだろう
本当ならパンク再修理まで試したかったが、事情により今回はここまで。
また機会があれば、今度は車に装着したままテストしてみたいと思う。
その他でいくつか注意点をまとめてみた。
・特殊吸音スポンジタイヤやランフラットといった特殊タイヤへの使用は出来ない。
・サーキットなどでのスポーツ走行での使用もNG(サーキットだけでなく、過剰な高速走行やタイヤに負荷がかかる走りもNG)。
・摩耗、劣化で弾力性が失われたタイヤには効果ない。
・エアバルブ不良があった場合、正しく注入されない事がある。
・全てのパンクケースに対して保証しきれないため、注入してもタイヤが膨らまなければ、諦めてJAFやロードサービスを呼ぶ事。
・保管は直射日光が当たらない冷暗所のような場所へ。
・トランク内に保管する際は専用容器が必要(車内は高温になりやすためので、その対策が必要)
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【製品提供・作業協力】
武蔵ホルト株式会社
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タイヤショップブレイブ
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