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空飛ぶクルマ を徳島大学が開発中 – ジャパンモビリティショー2024

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空飛ぶクルマ というワードが登場して以来、様々な企業、団体が開発に乗り出しているが、四国の徳島大学では「災害対応型飛べる自動車の開発」という研究課題のもと、独自コンセプトな空飛ぶクルマの研究開発が行われている。

これは助教授の 山中 建二 氏が進めるプロジェクトで、その特徴として、普段は陸上を走る自動車を基点にしている点があげられる。

例えば、

”走行中に道路陥没といった災害に直面した場合、「通常モード」から「飛行モード」に変形して離陸し、当該箇所を飛び越えて着陸後、「通常モード」に戻り走行を再開する”

といった感じに、普段は車として運用し、状況に応じて飛ぶ事も選択出来るコンセプトとなっている。
空陸と行動範囲が広がるため、被災地支援や遭難者の捜索と救助、車移動が難しい山里や島への荷物輸送など、様々な用途が考えられる。

どうやって車を浮かせるか?
それを実現すべく、車体底面とホイールにプロペラを内蔵する設計が考案された。
車軸が逆ハの字方向へ15度回転するようになっており、回転後、プロペラを起動して離陸させる仕組みとなっている。

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通常モードの状態
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飛行モードの状態

会場にはデモンストレーション用のミニスケールモデルのみが展示されていたが、既に浮上に成功している一分の一プロトタイプモデルも制作されており、昨年メディアに一般公開された。

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今後の目標として車重180kg、移動距離で陸上200km、飛行で20km、飛行時間30分を目指して研究開発を続けていくようだ。

まだスタートして間もなく課題は多いと語られていたが、それでも実際に浮上まで漕ぎつけているのは賞賛に値する。

実用化すれば真に”空飛ぶ車”と呼ぶに相応しい乗り物となりそうだが、プロジェクトではその方向で動く事も検討するようだ。
ターゲット顧客は主に建設会社、電力会社、通信会社を想定しており、市場規模として2,300億円以上を試算。
そのうえで大学発ベンチャーの立ち上げを計画しており、3年後の商品化、6年後の量産化、9年後の株式上場を目指したいという。

現在、共同開発に参加してくれる企業を募集中との事。
詳しくは、徳島大学 山中 建二 氏 までお問合せを。

【取材・文】
編者(REVOLT-IS
【取材協力】
徳島大学 山中 建二 氏
ジャパンモビリティショー
一般社団法人 日本自動車工業会