ストロングハイブリッド の特徴は燃料タンク容量の増加にあり?- EdgeTech+ 2024
ストロングハイブリッド とは、SUBARU が展開する新たな自動車ハイブリッドシステム。
SUBARU ブースではシステムを搭載した新型クロストレックが展示され、技術解説と合わせて来場者へのPRを行っていた。
クロストレック最大の特徴と言えば、1回の給油で1,000kmを超える航続距離を実現した事。
これは、ガソリンスタンドが減少傾向という昨今の社会情勢を背景に要求された性能で、まずは東京~名古屋間を無給油で往復できる事を想定したという。
そこでエンジンとモーターを効率よく使い分けるハイブリッドシステムに加え、新たに燃料タンク容量を63リッターに拡大された。
諸元表を見ると、燃費はJC08モードで最大19.3となっており、単純計算で航続距離は1,216km。
実燃費は2~3割落ちると言われているため、それで再計算すると航続距離は1,000km前後となる。
昨今の自動車開発において高燃費と軽量化が話題にあがるため、タンク容量の増加は不思議に感じていた。
お話を聞いたところ、実際 車両重量は前モデルより増えているが、ハイブリッドシステム単体の燃費向上だけでは航続距離を目標まで伸ばすのは難しかったという。
そこでタンク容量を増やす事、それも合わせた車重増加に見合った設計開発が行われたようだ。
これらにより、例えば地方へのドライブ旅行でガソリンスタンドを探し回る手間や、給油の煩わしさから解放されるはず。
また公共機関やインフラに乏しい田舎でも、この車なら遠隔地で一回給油するだけで当分乗り回せる。
EVだと地方の充電インフラ不足があるだけに、ストロングハイブリッドは地方の足としても意外とハマるかもしれない。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
EdgeTech+
一般社団法人 組込みシステム技術協会
株式会社SUBARU