マツダ の地域活性化に向けた取り組み – EdgeTech+ 2024
マツダ ブースより。
話題の クロスオーバー SUV「CX-80」を展示してきた自動車メーカー「マツダ」からは、テクノロジーをはじめドライバーファーストな車作りが紹介されていた。
その際、本社がある広島県の産業や地域の活性化に向けた取り組みを伺う事が出来たので、そのいくつかを紹介する。
【地産地消型の再生エネルギー利用】
数年前から中国電力や山口の長州産業などと協力体制を敷き、EVのリユースバッテリーを活用したバーチャルパワープラントや蓄電池システムの構築と実証試験、マツダが保有する未活用地への太陽光発電設備の設置が進められている。
そこで作られた電力は自社だけでなく、多くの地域産業に利用してもらいたいと考えているようで、2023年3月には広島の東洋シートとマツダの各事業所、工場に対して供給する事も発表されている。
【MBD(モデルベース開発)とMBE(モデルベースエンタープライズ)の勉強会】
開発スピードが上げられる、競争力向上が見込めるとあって多くの製造業で導入に向けた検討が進められているが、理解が追いつかない、そもそも対応できる人材がいないといった理由もあり、遅々として進まないところもある。
マツダと言えば早くからMBD、MBEを取り入れた事でも知られているが、その成果を地域産業に共有すべく、地元企業に対して定期的な勉強会を開催している。
その目的は地域産業の底上げで、ゆくゆくは広島県全体の活性化に繋がればと考えられている。
【広島大学との産学連携】
国内モータースポーツファンなら、スーパー耐久に参戦する MAZDA SPIRIT RACING の MAZDA3 Bio concept の存在を知っているはず。
その車両で使われるバイオディーゼル燃料も、マツダは広島大学と共同で研究開発を進めている。
そのために大学内に内燃機関研究室を設置する等その関係は強固で、その取り組みは地域産業だけでなく、地元中高生からも注目されるまでになっている。
他にも、広島市や自動車試験場のある三次市での試乗会の開催や、広島県からの若者の流出を防ぐべくひろぎんHD、中国電力と独自の企業ネットワークを形成したりと、様々な方面から積極的にコミットしていく姿勢が感じられた。
【取材・文】
編者(REVOLT-IS)
【取材協力】
EdgeTech+
一般社団法人 組込みシステム技術協会
マツダ株式会社