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【デモカープロジェクト】結晶塗装の高出力リンクル・オルタネーターの評価


大阪の自動車チューニングショップ「近藤エンジニアリング」からリリースされている「リンクル(結晶塗装)オルタネーター」。
従来品のリフレッシュや電流を高出力にできたり、低抵抗タイプにしてエンジン出力の向上が期待できるなど気になる要素が多い本製品を、今回デモカーのST205セリカGT-FOURで試す事になった。


実際の取り付け前に、オルタネーターとそのチューニング、「リンクル(結晶塗装)オルタネーター」について簡単にまとめてみた(認識違いなどあれば、SNSなどでご指摘頂けるとありがたいです)

オルタネーターとは必要な交流の電気を作り出す発電機で、ここで作られた交流電流がレクチファイア(整流機)で直流に変換され、各部へ供給される。
ただ車用オルタネーターは動力源にエンジンの回転を用いているため、回転数が上がるに従い電圧がアップしていく。
そのままだと、例えば12Vで定められた電装品等にそれ以上の大きな電圧がかかる事となり、故障の要因となってしまう。
そのため車用オルタネーターには、どの回転数でも電圧を一定に保つレギュレータが備わっている。

次にオルタネーターのチューニングだが、発電機自体の抵抗を低くしてエンジン負荷を軽減させたり、出力電流をアップさせて、バッテリー充電時間の短縮や電力不足を解消させるといったものがある。
エンジン負荷の軽減はパワーアップやレスポンスとフィーリング、燃費の向上に繋がるし、電力不足の解消はバッテリー上がりの防止や、多くのシステムを安定稼働させるための十分な電力量が確保できるようになる。
特に後者では、後付けで様々なオーディオシステムや電子機器を付けている場合や、サーキット走行中にアクティブセンターデフや燃料ポンプ、インジェクターなどへ多くの電力を必要とする場合とかで、特に気にしておきたいところ。
電力が足りなければバッテリーの電力を使う事になるが、それが続くとあっという間にバッテリー上がりとなる。

このチューニングについては特にデメリットらしいものはないが、強いていえば、過去にこんなオルタネーターがあった事くらいか。

  • 質の悪いレギュレータを採用したせいで不良になりやすく、それにより、電圧が規定より上がり過ぎたり下がり過ぎたりで一定しない。
  • ボディ本体がアースの役割をするのに、ドレスアップのつもりか余計なところまで色を塗ってしまい、アース不良で正しく充電されない。

出力アップ等魅力的な効果があるオルタネーターチューニングだが、これがトラブるとまともに走らせる事が出来なくなるため、やはり確実に機能して壊れにくい製品を選びたいところだ。

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さて、今回装着する事になった「リンクル(結晶塗装)オルタネーター」。
近藤エンジニアリング」が数年前に開発、製品化したもので、提携しているリビルド専門メーカーでオーバーホールしたリビルド品をベースに、上述のチューニングやドレスアップを施す製品となっている。

現在、以下の3種類がラインナップされており、それぞれ車や用途、予算に応じて選択できる。

【リビルト110A + 結晶塗装モデル】
オーバーホールしたオルタネーターに結晶塗装を施したもの。
結晶塗装は、赤、青、黒の3色から選択できる。

【リビルト高出力150A(大容量) + SC低抵抗モデル】
オーバーホール時に、SCタイプの国産三菱製モーターとレギュレーターを使用して組み上げたもの。
SCとはセグメントコンダクタ:Segment Conductorの略で、断面形状が角形の銅線の事を指す。
R35GT-Rあたりから国産車で採用されているもので、これを巻いたコイルを使ったモーターは、巻線抵抗が半減する効果がある。
レギュレータも信頼性のある国産品を用いるため、大出力でも電圧をしっかり安定させてくれる。

【リビルト高出力150A(大容量) + SC低抵抗+結晶塗装モデル】
上記モデルに結晶塗装を施したもの。
結晶塗装は、赤、青、黒の3色から選択できる。

どれも、日常でオルタネーターの機能が確実に発揮されるよう開発されており、信頼性も十分に考えられている。
結晶塗装もアース不良を起こさないよう、接点に注意を払って施工しているとの事。

そして適合車種はスバルのレガシィ、インプレッサとWRX、レヴォーグ、フォレスター、BRZとトヨタ86となっているが、今回特別にST205セリカ用を作って頂いた。


さて、ここからはそのST205セリカでの話。
どのようなオルタネーターになるか「近藤エンジニアリング」へ相談したところ、使われている純正オルタネーターの仕様上、SC低抵抗のモーターは使えないが、高出力には出来るという。
そこで以下のメニューでオーダーをかける事にした。

  • 純正オルタネーターをリビルトO/H。
  • 結晶塗装は赤を選択。
  • 元々の電流が80Aに対し、100Aへ出力アップ。

オーダーしてから約1週間後、届いたオルタネーターがこちら。

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取り付けは、いつもの横浜市都筑のチューニングショップ「Revolfe S.A.」へお願いした。

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まず純正オルタネーターを取り外し。
その際、バッテリーからマイナス端子も外してもらった。
こういった電気関係の作業ではマイナス端子を外す事を嫌がる方もいるが、やはり電気周りを触る以上、安全確実な作業をしてもらうためにも外しておくのが安心だ。

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こちらが外した純正オルタネーター。
14万km近くまで、ノントラブルなまましっかり役割を果たしてくれた。

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そこから、継続して使う部品を外していく。
これらも特に問題はないようだ。

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そして「リンクル(結晶塗装)オルタネーター」へ先ほど外した部品を取り付け、いよいよ装着していく。

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コノ字型のマウント部分に嵌めていくが、その際、塗装ぶんの厚みからか若干固く嵌めにくかった。
そこでSSTを使ってマウントを広げたり、プラスチックハンマーで慎重に叩いて押していきながら、なんとか装着する事ができた。

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バッテリーのマイナス端子を元に戻し、いよいよとエンジンを始動させたところ、いともあっさりかかってくれた。
電圧も安定しているようで、ベルトの弛みもなくこれで作業終了となった。
以下に動画も用意したのでご覧頂きたい。

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交換前の電圧がこちら。
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交換後の電圧がこちら。

取り付け後、さっそく少し走ったり、数日置いてから確認してみた。
その時の感想、評価だが、気付いた点が3点ある。

まずエンジンの始動性向上。
これまで、数日経ってからエンジンをかけるとグズりながらかかる感じだったが、スムーズにかかるようになった。
次にオーディオの音質向上。
以前より、音がクリアに聴こえるようになった。
そして高回転域を長く使っての変化やエアコンON、ヘッドライトのONOFF、ルームランプの常時ONなど負荷をかけて試してみたが、特に電圧低下による性能ダウンの兆候は見られず、電装系は安定しているようだった。
なにぶん電圧計を備えていないため感覚的な感想となってしまったが、近いうちに電圧計を備えて細かくデータを取りたいと考えている。

さて今回の「近藤エンジニアリング」「リンクル(結晶塗装)オルタネーター」
エンジンのドレスアップにも最適なため、オーバーホールついでに結晶塗装だけをお願いされる方も多いという。
安心を買うついでに見た目もリフレッシュできるこちらの製品。
一味違ったエンジンルームにしたい方は、検討してみてはいかがだろうか?

【取材 – 写真 – 文】
編者(REVOLT-IS

【写真協力】
とよさん

【写真 – 取材協力 – 製品のお問い合わせ】
近藤エンジニアリング

編者

REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。 サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。