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固定概念を超える – 日産スカイライン

日産_スカイライン_SR20DET_20170903

一般的に、RX-7ならロータリーエンジンインプレッサなら水平対向エンジンホンダのTypeRならVTEC、そして第二世代スカイラインなら直列六気筒RBエンジンというのが車好きの間では当たり前であり、その車を形成する上での一つの象徴、アイデンティティだという認識が持たれている。

では、RX-7RBエンジンインプレッサロータリーエンジンホンダTypeR水平対向エンジンが積まれた車が突然販売されたら皆さんはどう思うだろうか?
きっと批判的な意見や、ピンとこない感想を持たれる方も多いのではないだろうか?

ここで、一台の日産・スカイラインを紹介する。型式はECR32、カタログスペックではエンジンにRB25DEを搭載するごくごく普通の4ドアセダンだ。

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ご覧いただいたらおわかりだろう。なんとこのスカイラインには、シルビア・180SXで実績の高いSR20DETエンジンが積まれているのだ。つまり直列6気筒エンジンから直列4気筒エンジンへのスワップである。

一般的な固定概念ではGT-Rに搭載されているRB26DETTへのスワップをイメージしがち。実際、HCR32型のスカイラインへ搭載して、いわゆるFRのGT-Rをイメージしてチューニングされた車が存在する。だが今回のケースだと、普通ではまず発想が困難だ。

増やすのではなく減らす方向へ。一体どのような考えからこの車が誕生したのだろうか?

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オーナーであり某車屋でメカニックをされているKさんの弁によると、たまたま身近にあった4ドア32スカイラインSR20DETを組み合わせ、何か面白い遊び車が作れないかなと思ったのが出発点だったそう。至ってシンプルに思い立ったそうだが、普段から自動車整備やチューニングにおいて技術的なスキル向上を欠かさないKさんの事、自分なりの技術的な勉強、挑戦の意味合いもあったに違いない。

少し話が脱線するが、ドリフト界隈において、エンジンスワップはもはや当たり前のチューニングとして広く認知されている。シルビア180SXRBエンジン、トヨタ系の1JZ2JZエンジンが積まれていたり、スカイライン2JZロードスターAE86ロータリーエンジントヨタ86V8エンジンホンダ・S20002JZといった感じで、より良いドリフト車、勝てる車を作るためにと、それぞれ自由な発想の元で車作りがなされている。

今回のスカイラインオーナーのKさんはタイムアタックからドリフトまでこなすベテランドライバーで、仕事柄様々な車の楽しみ方に接してきている。スカイラインSR20DETの組み合わせを思い立ったのも、そうした環境での経験と知識の積み重ねから来ているように思える。

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エンジンの乗せ換えはそれ程難しくなく、幸い大きな問題が発生せず、綺麗に収まったそうだ。
だが、スタンダードな状態での戦闘力は不満だったようで、SR20DETエンジン自体にも色々手が入れられている。
エンジンパーツ類はHKSで固められ2.2リッター化。タービンはトラストTD-05ベースでオリジナル加工。アペックスパワーFCで燃調系を制御。これでパワーは400馬力以上との事。
もちろん4気筒エンジンへの変更に合わせ、インタークーラーラジエタークラッチなど駆動系もそれ用に最適化がなされている。

街乗りもでき、サーキットでもそのまま走って楽しめるようなコンセプトで制作されたそうだが、エアコンは必要ないと外している。

当然、前後重量バランスも変わってくるので、足回りセッティングの見直しも随時進められている。

Kさんはシンプルなチューニングですと謙遜されていたが、なかなかどうして、随所に基本を押さえた潔いチューニングが散りばめられている。
簡単なインプレッションも伺ってみたが、以前より軽快に旋回してくれるようだ。やはり4気筒エンジンになった事による軽量化が、車自体の運動性に大きく影響を与えている様子。エンジンも十分なパワーが出ているようで、お話を伺っていると楽しさが伝わってくる。中低速サーキットワインディングロードで特にハマりそうだ。

現在、数か月以内でのサーキットデビューを目指し、さらなるセッティングの煮詰めを行っている最中で、コンピュータもパワーFCから別の物への変更も検討されているとか。より最適化、より高いバランスを目指し、完成度をあげようと奮闘されている。いずれ仕上がったら、同乗試乗を申し込んでみるつもりだ。

【取材 – 文 – 写真】
編者(REVOLT-IS)

【取材協力】
Kさん

編者

REVOLT-IS立ち上げの発起人。サーキット走行会や草レースなど経験が豊富で、スポーツ系チューニングやセッティングに強い関心がある。
サーキットやストリート、ドリフトなどの走りのイベントへ積極的に顔を出しながら、カメラを構えつつ様々な考察をする毎日。

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